「恩をあだで返した」「日ハムの自業自得」 上沢直之投手の“脱法FA”に飛び交う賛否両論 「他球団は“明日はわが身”と震えている」

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現状を是とするのは“金満球団”のみ

 1年前にポスティング制度を使い日本ハムから渡米した上沢直之投手(30)がソフトバンクに入団した。

「FAは選手の権利ですが、ポスティングは球団の温情あっての制度。上沢はその恩をあだで返したわけです」

 と、全国紙デスクは憤る。

「上沢がメジャーのオファーを蹴ってマイナー契約を交わしたため、日ハムへの譲渡金は100万円にも満たなかった。これがケチのつき始め。しかも、たった1年で尻尾を巻いて帰国し、ライバル球団に鞍替えですから。新庄剛志監督も不快感をあらわにしています」

 法の網をかいくぐるかのような移籍は“上沢式FA”と揶揄されている。

「このままでは、第二、第三の上沢が出現する。現状を是とするのは、ソフトバンク、巨人の金満二球団のみで、他球団は“明日はわが身”と震えています」

“前例”があったのに

 今オフも、

「阪神からポスティングで渡米した青柳晃洋(31)もマイナー契約で、阪神が受け取る譲渡金は上沢のそれをも下回るとされます。そんな青柳が来年、巨人でマウンドに立っていたら、虎キチは暴徒化するのでは」

 そんな声がある一方で、

「過去に同じく日ハムからポスティングで渡米後ソフトバンクに移籍した有原航平(32)という例があった。にもかかわらず、上沢にポスティングを認めた日ハムの自業自得ですよ」

 と、スポーツ紙記者は冷笑する。

「しかも、帰国した彼に日ハムが提示したのは、退団時の年俸1億7000万円を下回る単年度契約。対するソフトバンクは4年10億円。これで誰が古巣に戻りますか。本気で上沢が欲しいなら、それに見合う額を提示すればいい」

 かように賛否両論あるのだが、好ましくない事象だというのは共通認識らしく、

「野茂の例のように、日本の球団が保有権を維持できるようにする。あるいは、選手があまりに安い契約を交わそうとしたら球団が拒否できるようにするなど、巷間さまざまな改革案が持ち上がっています」

 とまれ今年、“上沢vs日ハム打線”は見ものだ。

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