「石丸君の支援者が“お礼の言葉もない”と離れていった」 元後見人が語る石丸伸二氏の人望のなさ 「大物たちも次々手を引いている」

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「選挙プランナーに愛想を尽かされた」

 彼の元支援者によれば、

「都知事選で“石丸旋風”を起こした立役者の一人、選挙プランナーの藤川晋之助さん(71)との間にすき間風が吹いているようです。藤川さんは石丸さんに愛想を尽かしていると見る向きもあります」

 田中角栄元首相率いる自民党田中派の秘書だった藤川氏は、都知事選で石丸氏を押し上げた手腕から“選挙の神様”との異名を冠せられることに。長らくドブ板選挙のプロを自認するも、石丸氏と出会ってネットの重要性を認識。都知事選ではSNS戦略も担い、後見人として石丸氏を支えた。

「都知事選後、藤川さんは石丸さんに“政治塾を立ち上げたほうがいい”と助言しました。藤川さんは“再び都知事選に出たいなら、地道に仲間をつくって政治の世界に関わり続けるべきだ”と言いたかったようです。しかし、石丸さんは聞き入れなかった。“日本や世界の根本的な問題に新しい視点を提供する”とうたう動画メディア『ReHacQ』で、著名人と対談したりはたまた旅番組に出たりと、タレント文化人のように振る舞ってきました」(同)

「右腕だった部下を断腸の思いで手放したので……」

 石丸氏は新党設立にあたって藤川氏に相談したが、協力を断られたという。

「藤川さんはすでに気持ちが冷めていたのでしょう。ただ、部下が石丸新党の事務局長に就くことを許したといいます。その人はアクの強い石丸さんともうまくやれるので、話し合いで転職を決めたそうです」(前出の元支援者)

 さて、当の藤川氏はなんと言うだろうか。

「右腕だった部下を断腸の思いで手放し、石丸新党の事務局長に就かせているわけですから、石丸君には頑張ってほしいと思っていますよ」

 そう答えながらも、

「しかし、僕が彼を応援することはありません」

 と、明言するのである。

「彼が新党を立ち上げると言ってきた時に“東京をどうしたいのか”と聞きました。そうしたら“政策はいらない”と答えられた。彼は会見で述べたように“プラットフォームをつくりたい”という話を私にしました。たしかにアイデアは斬新で面白いけれど、政策も党議拘束もない、それでは政党としてガバナンスがなかなか利かなくなると思います。だから、今回は事務所としては応援できないと距離を置きました」

 政治屋の一掃――。石丸氏が掲げるスローガンについては、こう言う。

「都議会には一生懸命やっている議員だっているわけです。それなのに、まるで石丸君の新党だけが正義であって、他は党派性にとらわれた旧態依然とした利権政治家だというようなレッテルを貼るのは、いかがなものかと思います」

 新党そのものを見限っているということか。

「会見後、多くのメディアで報じられており、注目度は高い。一定の票は集めると思います。ただし、仮に10から15の議席を獲得したところで、新人たちがいきなり活躍するなんて難しい。都政の知識や経験がなければ、役人にうまくあしらわれるだけです。普通は2~3期目から、きちんと仕事ができるようになるもの。それなのに、2期8年が上限でいいのでしょうか。政治を甘く見ていると思いますね」

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