「石丸君の支援者が“お礼の言葉もない”と離れていった」 元後見人が語る石丸伸二氏の人望のなさ 「大物たちも次々手を引いている」

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 SNSを駆使したネット選挙の寵児として、昨夏の都知事選で2位に食い込んだ石丸伸二氏(42)。いよいよ新党の立ち上げを発表したが、前代未聞の特異な方針には誰もが目をむいた。他ならぬ「石丸旋風」の立役者までもが今では距離を置き、厳しい意見を呈するのだ。

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 石丸氏は昨年6月まで広島県安芸高田市の市長を4年務め、在任中にはネット界隈で“広島の論破王”と呼ばれた。

「市議を“恥を知れ!”などと過激な言葉で批判する様子が動画で拡散され、全国的な知名度を獲得。勢いに乗って昨年7月の都知事選に出馬します。SNSを駆使した戦略が当たり、得票数165万票で蓮舫氏をしのぐ2位となりました」(都政担当記者)

 次なる動向が注視されていた中で開かれた1月15日の記者会見。地域政党「再生の道」を設立し、今夏の都議選で全42選挙区に候補者を立てるとの主旨だったが、

「石丸氏は会見前、メディアと一悶着ありました」

 と、都政記者が続ける。

「まずは12日、記者クラブに加盟しない人物の会見への参加可否について、自身に判断を委ねてほしいと求めてきた。“クラブ宛に送った案内がネットに流出し、会見の日時と場所が広く知られてしまったため”との理由でした。“誰が来るのか分からない状況は、種々のリスクが高い”というわけです」(同)

 クラブの幹事社は翌13日、「加盟社の意見を集約中につき、暫時待ってほしい」旨の回答をした。

「すると、石丸氏は思いもよらぬ提案をしてきました。さまざまな記者の出席を防ぐには会場を変えるしかないと考えてのことか“場所の変更を余儀なくされた場合、新たな会場の費用を負担してもらえるなら待ちます”と言うのです。クラブ側に金銭の支出を強いる内容だけに記者らはあきれ、要求を突っぱねました」(同)

かつての仲間ともあつれき

 結局、石丸氏は自費で会場を変更。その際、クラブ非加盟メディアの会見参加にあたっては「登録者数100万人以上のネット媒体を有する」などの制約を設けた。

「実際、15日の会見はこの条件の下で開催。ただ、冒頭では10分にもわたり、記者に詰め寄りました。案内がネットに流出したことについて“重大事故じゃないですか”などと批判の弁をぶっていた」(前出の記者)

 公表された新党の方針も異例の内容だった。

「党として政策を掲げず、また、党議拘束もしないというのです。石丸氏は“党派性にとらわれた都政を排し、各都議が自由に是々非々で政策論議ができるプラットフォームをつくる”といった目標を掲げましたが、記者からは“ならば集団である必要があるか”との質問が呈されていました。唯一のルールは“党の議員の任期を2期8年に制限する”こと。民間との人材交流を盛んにし、利権の温床をなくす意図があり、最終的に“政治屋の一掃”を目指すそうです」(同)

 個性的なのか、突飛と言おうか。メディアとの確執もなお絶えない石丸氏。かつての仲間ともあつれきが生じているらしい。

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