「日本は寄生虫」 USスチール問題で日本に暴言のCEOの恥ずかし過ぎる過去 「女性社員の胸に顔をうずめるなどのセクハラ」
胸に触って顔を
しかし“アメリカンドリーム”をつかんだおごりからか、次第に言動は傲岸不遜なものになっていく。
「2014年にク社のCEOに着任すると、気に食わないアナリストの質問を無視するなどし、物議を醸しました。ク社の株価が下落すると予測した投資家には“自殺することになるぞ”と言い放ったことも」(米経済アナリスト)
批難されても「私は紋切り型のCEOとは違う。気に入らないならそれでいい」と人を食った答え。
19年には、こんな“汚点”を地元紙にすっぱ抜かれた。
「過去に経営に携わっていた会社で、部下の女性にセクハラをして訴訟を起こされていたのです。訴状によれば、ゴンカルべス氏は女性社員を無理に引き寄せ、胸に触ったうえ顔をうずめるなどしたとか。会社は和解するために、女性に30万ドル以上(約4500万円)を支払っています」(同)
「滑稽な行動」
また、近年ク社の業績は悪化の一途をたどっており、経営者としての実力にも疑問符が付き始めている。そのため現地メディアからも「USスチールを買いたたきたいだけの滑稽な行動」と、“激昂会見”には冷たい視線が向けられているのだ。
米政治外交が専門で同志社大学大学院准教授の三牧聖子氏は、ゴンカルべス氏の意図をこう見透かす。
「買収の成否は、トランプ大統領が中止命令を継続するか否かにかかっています。トランプ支持者を意識したナショナリズム的な発言をすることで、今後大統領が翻意しないようアピールしているのでしょう」
恥を忘れた“成り上がり”に話をかき回されては、たまったものではない。
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