「日本は寄生虫」 USスチール問題で日本に暴言のCEOの恥ずかし過ぎる過去 「女性社員の胸に顔をうずめるなどのセクハラ」

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 いまだ先行きの見えない、日本製鉄によるUSスチール買収計画。一方で意気軒昂なのが、買収の“横取り”を狙うライバル企業だ。日鉄どころか日本にまで食ってかかる“厄介者”CEOの隠したい過去とは。

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「日本よ、気を付けろ! この身の程知らずが。1945年から何も学んでいない。米国がいかに慈悲深く、寛容であるか……」

 そうがなり立てるのは、米製鉄会社クリーブランド・クリフスのCEO、ロレンソ・ゴンカルべス氏だ。

 1月13日の記者会見で、冒頭のような“自説”を2時間近く披露。星条旗をバックに激語する姿が、日本でも大きく報じられた。

「ク社は米国で2番手の製鉄会社。自力再建困難とみられるUSスチールの買収に名乗りを上げていましたが、企業規模が圧倒的に大きい日鉄に競り負けました」(現地記者)

 そのク社が息を吹き返したのが、1月3日のバイデン前大統領による買収中止命令。もし日鉄による買収が水泡に帰しク社がUSスチールを手にすれば、米国最大の製鉄企業となる。

 好機を逃すまいとゴンカルべス氏は再度の買収を計画し、日鉄、ひいては日本にも敵意をあらわにしたのだ。

年収約30億円

 会見では「寄生虫」とまで日本をののしったゴンカルべス氏とは一体、いかような“身の程”の御仁なのか。

「いわゆる“成り上がり”です。ブラジルの鉄鋼会社の一社員から、今や年収2000万ドル(約30億円)を下らない大金持ちにまで上り詰めました」(前出の記者)

 1958年、リオデジャネイロの貧困地域に生まれた同氏。父は「不在がち」な中で、教師の母に育てられた。奨学金をもらいながら大学に通い、同時に弟を進学させるために高校教師としても働く苦学生だった。

「学業は優秀で、国営の製鉄企業に就職しています。しかしブラジルの汚職政治に憤りを覚え、渡米して転職。当時から野心家で知られ、いくつかの製鉄会社でCEOを歴任するなど、出世を重ねました」(同)

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