フジ「港社長」辞任で“打ち切り”が囁かれる「肝いりスタート」の低視聴率番組とは?
港社長の肝いり番組
「かつてのフジは『楽しくなければテレビじゃない』というキャッチフレーズを旗頭に、バラエティを中心とした番組編成で年間視聴率のトップに君臨しました。中でも『オールナイトフジ』はフジの勢いを象徴する番組で、その番組のディレクターを務めていたのが港さんでした。そして港さんが社長に就任し、『オールナイトフジ』へのオーマージュとして企画された『オールナイトフジコ』は、彼の肝いりと言われています」
“肝いり”と言われる番組は、もう一つあるという。
「2023年1月にスタートした平日昼のバラエティ番組『ぽかぽか』は、前年に社長に就任した港さんの『開局65周年記念イヤーを迎えるフジテレビの第1弾となる番組』という号令により企画されました。こちらも港さんの辞任により打ち切りが囁かれています」
平日の昼といえば、NHKはニュース、日本テレビは「ヒルナンデス!」、TBSは「ひるおび」、テレビ朝日は「大下容子 ワイド!スクランブル」と、テレビ東京を除くと生放送の情報・報道番組ばかりだ。
「それまではフジも情報番組の『バイキング』や『バイキングMORE』、『ポップUP!』を放送していましたが、そこへバラエティで打って出たのが『ぽかぽか』でした」
なぜ昼の帯番組にバラエティを?
とんねるず・石橋にとばっちり
「港さんがバラエティ出身ということもありますが、他局との差別化を図って若年層の取り込みを狙ったのだと思います。かつての人気番組『笑っていいとも!』の令和版を期待したのかもしれません」
毎日ゲストを迎えたトークコーナーがあるのは「いいとも」のテレフォンショッキングを彷彿させる。
「ゲストは番組やイベントの宣伝などで出演してくれるので費用対効果が良く、スタッフの負担も軽めのスタジオバラエティなので、フジとしては“助かる番組”だったのではないでしょうか」
だが、かつての成功企画は「ぽかぽか」では通用しなかった。
「お笑いコンビのハライチの岩井勇気と澤部佑、フリーアナの神田愛花をMCにスタートしたものの、世帯視聴率は1%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区)が続いていました。同時間帯の生番組の中では最下位です。そこへ今回の騒動が加わりました。他局の情報番組がこぞってフジの問題を伝える中、バラエティの『ぽかぽか』はそこに加わるわけにもいかない。番組も潮時かもしれません」
港前社長の肝いり番組だけが悪影響を受けているわけではない。今やフジの問題は、渦中の騒動とは関係のないタレントにまで及んでいるという。
「港さんと組むことの多かったとんねるずの石橋貴明さんがメディアに直撃されたり、昔話が掘り返されたりと、とばっちりを受けています。とんねるずとしての活動再開が期待される中、悪影響が及ぶ可能性があり、心配されています」