ヘロインは「死ぬかも…」だがフェンタニルは「死ぬ!」 “ゾンビタウン”が急増するアメリカで元マトリ部長が目撃した“悪夢のような光景”
「いまアメリカではとんでもないことが起きているんだ」
アメリカの連邦捜査官とともにボルチモアのダウンタウンを歩いているとき、路上で立ったまま眠っているような男を見かけた。30代前半と思われる男は、中腰のまま両手をだらりと下げ動かない。目は開いているがどこを見ているか分からない。男の隣には20歳前後の女がぐったりとした様子で座り込んでいた。【瀬戸晴海/元厚生労働省麻薬取締部部長】
(全2回の第1回)
「密造フェンタニルを注射したのだろう。本人らは雲に浮くような気分に浸っているが、このままだと呼吸麻痺で死ぬ……」
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