「アトリエが僕のマイホーム」 横尾忠則が“創造と生活の拠点”で過ごす日々
人生に大きい悩みはないが、この連載(週刊新潮掲載「曖昧礼讃ときどきドンマイ」)のテーマが一向に思い付かない。それが目下の悩みかな。担当編集者に「何かアイデアは?」とリクエストしてもなしのつぶてで、自分で考えなさい、と言われているようだ。こういう時は、その日のことを書いて下さいと言われるに決まっている。
今日は朝から雨が降っているのでアトリエへは自転車ではなく徒歩で向かうが、頭のてっぺんから足の先きまで冬仕度で、ハンチング帽に長靴。たっぷり着込んで、ダウンジャケットにマフラー。...