「低賃金だった」と訴え…水原一平被告の“大谷批判”は情状酌量狙い 「減刑される可能性も十分にある」

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“大谷批判”に勝機は?

 この期に及んで自らの責任を棚に上げての“大谷批判”を繰り広げたところで、勝機はあるのか。米カリフォルニア州弁護士の資格を持つ東町法律事務所の村尾卓哉弁護士に聞くと、

「水原被告は大谷選手を批判したいわけではないでしょう。件の意見書は弁護士の助言のもと、あくまで減刑を勝ち取るための現実的な手段として作成しているはず。金銭に余裕がない中で多忙な仕事をこなし、ストレスを抱えたことなどが原因でギャンブルに走ったというストーリーで裁判官を説得し、情状酌量につなげる狙いだと思います」

 弁護側はこの他にも、巧みに主張や証拠を組み立てているという。

「医師が、水原被告はギャンブルに侵されたけれど“真人間”であり、特殊な状況が彼に犯罪をさせたと述べています。また、ギャンブル依存症を理由に大幅に減刑された類似の判例を示しています。アメリカでは、依存症患者には刑罰よりも治療を重視すべきという考え方も強い。水原被告への判決が検察の求刑より減刑される可能性も十分にあると思います」(同)

週刊新潮 2025年2月6日号掲載

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