「秋篠宮さまに内容証明が送られた」 前代未聞の「慰謝料訴訟」…皇室ゆかりの研究所で何が起きているのか

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旧皇族の皇籍復帰案でも名前が挙がる壬生理事長

 ここで登場する理事長が、壬生(みぶ)基博氏(75)である。

 戦後、皇籍離脱した11宮家の一つである東久邇家は、19年3月に亡くなった当主・信彦氏の母が上皇さまの姉にあたるなど、現在の皇室と極めて近しい間柄にある。壬生氏はこの信彦氏の弟で、親戚筋である旧伯爵の壬生家に養子入りした。自身も昭和天皇の孫、つまり陛下や秋篠宮さまのいとこであり、独身の男系男子が複数いる東久邇家の人間として、政府が検討している旧皇族の皇籍復帰案でもしばしば名前が挙がっている。

 壬生氏は15年から理事長の任にあり、前任者は上皇さまの妹・貴子さんの夫である島津久永氏。皇室とともに歩んできた研究所の「内紛」で目下、矢面に立たされているのだ。

「男性は20年10月に理事長らと面談。ここで理事長は処分について『長期間出社しなかったから』と繰り返すばかりだったといいます。男性は体調が悪化して3日後から休職に入りますが、その不在期間に理事長は、男性以外の全所員に対して処分に関する文書をメールで送付。そこには『長期間出社せず、室長としての業務遂行ができない状況になったから』『骨格標本の取り扱いに端を発していますが、懲罰の対象ではありません』などと記されていたのです」(前出の関係者)

秋篠宮さまにもご協力を呼びかけ……

 およそ1年の療養をへて21年11月に復職した男性は翌年4月、先述のメールが所内に配信されていたことを知らされる。上司の指示で療養のため在宅勤務を続けていたにもかかわらず、

〈原告を馬鹿にして叱責する内容が全所員にまかれていたことがわかり、体調を再び激しく悪化させた〉(訴状)

 と主張。そして22年5月、再び壬生理事長らと面談に臨んだのだが、

「男性によれば理事長は、処分の本当の理由は男性の人格の問題であるかのような発言をし、“所内向けの文書でそれを書くことがはばかられたため、長期間出社しなかったことを代わりに理由にした”などと告げたというのです」(前出の関係者)

 面談後、代理人弁護士に対応を委任した男性は同年7月14日、総裁である秋篠宮さまや研究所の全理事に宛てて内容証明郵便を送付。自身の処分が違法である旨を主張している。

 秋篠宮さまに宛てられた実際の文書は、

〈総裁である殿下に対して次のとおりご連絡します〉

 との書き出しで始まり、

〈通知人の在宅勤務は正当なものです。そうであるにも関(ママ)わらず、貴研究所及び代表理事(注・壬生氏)が、通知人を(ママ)長期間出社しないことを理由に厳重注意処分を下した上、通知人の承諾なく通知人以外の所員全員に公表した行為は社会的相当性を逸脱した違法な行為であることは明らかです〉

 などと訴えながら、翌月までに理事長が処分を撤回するよう秋篠宮さまにもご協力を呼びかけ、

〈問題解決のために何卒お力添えをよろしくお願いします〉

 そう結んでいる。裁判では、元赤坂の秋篠宮邸へ配達がなされた証明書も証拠として提出された。

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