芸能界引退「中居正広」が手に入れられなかったもの…旧ジャニーズ「リーダー」と「センター」の違い
憧れの先輩とジャニーズのアイドル哲学
「中居さんがあこがれていたのは、現在もソロ歌手として活躍する諸星和己さん(54)でした。中居さんはJr.時代のグループで、光GENJIのバックダンサーも務めた『スケートボーイズ』のメンバーとして活動しています。髪形のみならず、踊り方、バンダナの巻き方、さらに長い前髪に下からフっと息を吹きかけるクセまで、諸星さんのマネをしていました」(当時を知る元民放局スタッフ)
しかし残念なことに、諸星からは距離を置かれていたという。
「独立会見の際、19年に亡くなったジャニー喜多川氏の遺骨を入れた小瓶を報道陣に見せたほど、中居さんはジャニー氏に心酔していました。入所後、早い時期からジャニー氏に気に入られていたのですが、それが諸星さんの耳に入っていたようです。諸星さんはいずれ自分を脅かす存在として認識していたことから、自分にあこがれる中居さんを受け入れず、いわゆる“ガンを飛ばして”威嚇することはあっても、決して言葉を交わすことはなかったのはよく知られた話です」(同)
中居氏は88年4月に結成されたSMAPのメンバー入り。グループ名はジャニー氏が命名した「Sports Music Assemble People」の略であり、「スポーツと音楽の融合」、「スポーツと音楽をするために集められた人々」という意味が込められた。メンバーに選ばれたのは中居のほか、中居と同学年の木村拓哉(52)、稲垣吾郎(51)、草なぎ剛(50)、香取慎吾(47)、そして、96年に脱退しオートレーサーとして活躍中の森且行(50)。
木村よりも誕生日が約3カ月早かった中居が最年長ということでリーダーに就任したが、その理由はジャニー氏がこだわる“アイドル哲学”によるものだったという。
「ジャニー氏がグループのメンバーを決める際、センター(中心)となるメンバーから決めていたのですが、その人物は自分が認める王道のアイドルです。SMAPでいえば、間違いなくキムタクでした。センターを際立たせるため、他のメンバーをバランス良く配列して、リーダーも引き立て役の1人に過ぎません。どのグループもそうなっているのは、歴代グループを見れば一目瞭然です」(アイドル誌記者)
旧ジャニーズからCDデビューした主要グループの「センター」と「リーダー」の顔触れを見てみよう。
SMAPよりも上の世代だと、少年隊は東山紀之(58)と錦織一清(59)、光GENJIは諸星と内海光司(57)、男闘呼組は岡本健一(55)と前田耕陽(56)。
そして、SMAPより下の世代に転じるとTOKIOは長瀬智也(46)と城島茂(54)、V6は森田剛(45)&三宅健(45)と坂本昌行(53)、嵐は松本潤(41)と大野智(44)、KAT-TUNは亀梨和也(38)と上田竜也(41)。上田に限っては、結成時のメンバーのクセが強過ぎるうえ、「ほかのメンバーに怒られるのが嫌」とリーダーを辞退していた。
「リーダーに選ばれるのは最年長で、トークもイケる三枚目が多い。最年長であることで、しっかりほかのメンバーのまとめ役となることも託されます。SMAPの場合、中居さんはリーダーに適役だったと思います。ただ、木村さんと同学年というのが、グループ内での“火種”になってしまったのですが……」(同前)
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