渦中の「中居氏」と「フジテレビ」をスポーツ新聞はどう報じたか…最も厳しい姿勢で1面トップを展開した「2紙」とは

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徐々に増えていく報道

 ここで中居氏のトラブルが週刊誌に報じられてから、スポーツ紙の1月8日号が発売されるまでの経緯を見ておこう。

 中居氏の女性トラブルは、昨年12月19日に発売された女性セブン(1月2・9日合併号)が「中居正広 『巨額』解決金乗り越えた女性『深刻』トラブル」との記事で最初に報じた。読者が何より驚いたのは、示談金として数千万円が支払われたという内容だった。

 女性セブンのスクープ記事が出た後、スポニチは12月25日に《中居正広 女性と高額示談金トラブル 代理人弁護士「守秘義務の対象」解決済みと説明》という記事を報じた。

 そこでは、中居のトラブルの内容について《女性が中居から性被害を受けたと主張していることが本紙の取材で分かった》としている。

 また、翌26日には、

《トラブルがあったのは昨年6月頃。中居は女性と連絡を取り2人で食事に出かけた。問題となった事態は会食後に起きており本紙の取材では女性は「被害に遭った」と主張する内容を勤務先にも報告している》

 と、トラブル当日は中居と女性の2人だけだったことをいち早く報じるなどその後も独自報道を続けている。

 そして12月26日。週刊文春は中居氏が金銭を支払った原因は《深刻な性的トラブル》だったと報道(1月2・9日合併号)。背景としてフジテレビ幹部の“接待”を指摘した(註:後に一部を訂正)。

 記事は被害者の20代女性に取材を申し込んだ様子も伝えた。女性は守秘義務に抵触するため話せないとしながらも、中居氏だけでなくフジテレビにも怒りを覚えている──などと答えた。

 週刊文春の発売に先立ち、文春オンラインが中居氏のトラブルに関する記事を配信していた。そのため、例えばデイリースポーツが文春の発売日である26日に関連記事を掲載した。見出しは以下の通りだ。

《中居 女性トラブル報道 代理人弁護士「今後の活動は予定通りです」 「既に解決済み」活動休止を否定》

1面の回数は二極化

 弁護士の説明通り、2024年から25年にかけての年末年始、中居氏の姿はテレビに映し出された。だが1月5日ごろから次第にオンエアが見送られていく。

 このような経緯を経て、スポーツ紙は1月8日号を発行した。それから27日の”やり直し会見”までどんな報道が行われたのか、1面の回数をお伝えしよう。

 1位はニッカンとスポニチで6回。3位は報知で3回。4位はサンスポの2回で、5位はトーチュウとデイリーの2紙で1回だった。

 ニッカンとスポニチの2紙と、報知、サンスポ、トーチュウ、デイリーの4紙との間には相当な開きがあることが分かる。積極派と慎重派に別れたと見ることもできるだろう。

 だが後者の4紙を全て慎重派と一緒くたにしてしまうのは、少々乱暴かもしれない。まずは積極的な報道姿勢を示したニッカンとスポニチの1面を見てみよう。

 口火を切ったのはスポニチだ。調査対象初日である1月8日の1面は、以下の見出しでトラブル問題を大きく報じた。

《中居出演シーン全削除 女性トラブル深刻化 日テレ「仰天ニュース」放送5時間前に急転 テレビから消える? ほか4番組も25年最初の放送見送り》

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