「トリオ」から「コンビ」となった「ジャンポケ」 エース斉藤の“穴”を2人は埋められるのか

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初の単独ライブも

 2024年10月、お笑いトリオ・ジャングルポケットの運命を変える出来事が起こった。メンバーの1人だった斉藤慎二が不祥事により吉本興業から契約解除されてしまったのだ。残された太田博久とおたけは、グループ名はそのままでコンビとして活動を続けることを選んだ。

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 3月15日には二人体制となってから初の単独ライブ「HYDROGEN」を行うことも発表された。斉藤のワンマントリオという印象も強かったジャングルポケットは、今後どのような活動をしていくのだろうか。

 トリオだったジャングルポケットにとって、斉藤は不動のエース的な存在だった。芝居がかった過剰な演技と、大きな動きや声が持ち味。舞台に上がるだけで人の目を惹きつける天性の華があり、コメディアンとしては屈指の才能の持ち主だった。

 今テレビで活躍しているほかの芸人に比べると、流暢にしゃべって笑いが取れるとか、たとえツッコミやイジリの技術があるとか、そういうタイプではない。でも、コントや漫才を演じさせると、その中ではボケもツッコミも自在にこなし、圧倒的な輝きを放っていた。彼がいれば確実に面白い空間ができる。そういう存在感があった。

 これまでのジャングルポケットのネタもエースである斉藤を軸にして構成されていた。コントの中では、斉藤が理不尽な事態に巻き込まれたりして、ツッコミ役として強く叫んだりすることが多かった。ロバートにおける秋山竜次のように、斉藤が彼らのコントの柱となっていた。

 そんな斉藤が事務所から契約を解除されて活動ができなくなり、二人体制になったジャングルポケットはこれからどうするのか。見る側からすると頼りない感じがするかもしれないが、残された2人にもそれぞれ個性があり、それを生かしていくことで再生の道は見えてくる。

 太田はネタ作りを担当していて、トリオの頭脳的な存在である。ジャングルポケットはネタに定評があるトリオであり、コントの大会「キングオブコント」では四度も決勝に進んでいて、2016年には準優勝を果たした。これまでは斉藤を軸にしてネタを作ってきたが、今後はその作り方も変わる。

 最近の彼らのインタビュー記事によると、太田は二人体制でのネタ作りにも自信を覗かせている。斉藤がいたからこそ出せていなかった自分たちの個性というものがあり、今後はそれをネタに生かしていくこともできるのではないかというのだ。

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