人質の耳を削ぎ落とし、服を脱がせて“人質の盾”に…「三菱銀行人質事件」残虐にして猟奇的な“犯人”と“大阪府警”息詰まる42時間の攻防

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46年前のあの日――

 昭和54(1979)年1月28日。午前5時14分――。

 大阪市住吉区にある三菱銀行北畠支店(当時)2階に設けられた、大阪府警・現地捜査本部の電話が鳴った。捜査員が受話器をあげると、男の勢い込んだ声が聞こえてきた。

「おいっ! なんで言うた通り飯を持って来んのか。朝刊をなぜ入れんか。人を生き返らせるのは難しいが殺すのは簡単や。言う事が分からんのか。今、7時15分やのに、なぜ朝刊入れんか」

 捜査員は冷静に言った。

「いま、5時15分や」
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