メジャー開幕前から「菅野智之」に“格落ち”の指摘も…「オリオールズ」補強失敗に地元メディアとファンからの厳しい声
綺麗過ぎる直球
このまま行けば、菅野はザック・エフリン(30)、グレイソン・ロドリゲス(25)に次ぐローテーションの3番手としてマウンドに立つことになりそうだ。
「20年オフ、菅野は複数のメジャーリーグ球団と交渉しました。15年プレミア12大会、17年WBCで好投していたので、米スカウトは高く評価していたものの、合意には至りませんでした。その理由として『条件が合わなかった』と報じられましたが、当時、技術的な点でのマイナス情報も一つだけ聞かれました。それはフォーシーム(直球)の回転が“綺麗過ぎる”というものです。菅野は真っ直ぐ、縦に綺麗に回転する直球を投げるが、メジャーリーグでは手元で変化するクセ球を投げる投手ばかりです。この綺麗過ぎるフォーシームにパワーヒッターたちがどんな反応を示すのか、長所が短所に変わる危険性もあるとし、実際の交渉では慎重になった球団もあったと聞いています」(前出・同)
とはいえ、今回の補強失敗は菅野のせいではない。「CBS Sports」は菅野の実績を讃える一方、NPB全体が投高打低の傾向にあることにも触れていた。MLBの24年シーズンの平均球速は94マイル(約151.2キロ)なのに対し、菅野は91.9マイル(約147.8キロ)。直球の空振り率は10.2%と低く、「変化球と制球力で勝負してくるだろう」と予想していた。
オリオールズは育成のチームであり、外部補強のベテランには長居をさせないチームだ。菅野の契約も1年だが、投げる前から「Downgraded」と言われた以上、期するものもあるはずだ。NPBでは巨人のエースを務めた菅野に、地元メディアやファンを見返して欲しい。
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