メジャー開幕前から「菅野智之」に“格落ち”の指摘も…「オリオールズ」補強失敗に地元メディアとファンからの厳しい声

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オフの補強に失敗

 今シーズンから菅野智之(35)と1年1300万ドル(約19億5000万円)で契約したオリオールズが追い込まれている。佐々木朗希(23)の争奪戦に敗れたブルージェイズが意地を見せ、そのトバッチリを受けてしまったのだ。

「昨季、ア・リーグ本塁打王争い2位で、オリオールズからフリーエージェントになっていたアンソニー・サンターダ(30)が、ブルージェイズと5年総額9250万ドル(約144億3000万円)で契約しました。ブルージェイズといえば、昨年は大谷翔平(30)の獲得に失敗し、今オフも佐々木争奪戦に敗れました。それでも米FA市場に残っていた強打者の獲得に成功し、地元トロントのファンは安堵しています。対照的なのがオリオールズです。サンターダの慰留に失敗し、ファンのガッカリ感はさらに強まりました」(地元メディア関係者)

 この「さらに強まったガッカリ感」が、菅野にぶつけられている。本拠地・ボルティモア市のファンは菅野に対し、今後は厳しい見方をしてくるのではないか――現地のメディア関係者はそう見ている。

「24年オフのオリオールズの補強は失敗に終わりました。勝利数、奪三振、防御率でチームトップだったエースのコービン・バーンズ(30)がフリーエージェントとなることは分かっていました。バーンズはチーム最多の15勝(9敗)を挙げ、防御率も2点台で32試合に先発登板してくれました。当然、他のチームもバーンズ獲得を狙っており、マネー戦争になれば引き止められないと思われてきました。そのため今オフは、シーズンを通してローテーションを守ってくれる先発投手の補強が必須事項でしたが、できませんでした」(前出・関係者)

 そのバーンズは、6年2億1000万ドル(約331億8000万円)でダイヤモンドバックスと契約してしまった。興味深いのは、バーンズの去就が決まる前と後での地元メディアの菅野に対する反応の違いだ。

 菅野の獲得が報じられたのは、昨年12月16日だった。米スポーツ専門局「CBS Sports」はトーキョー・ジャイアンツでの菅野の12年間の功績を讃え、球団公式Xでも「welcome to Orioles」と歓迎ムードで伝えていた。米スポーツ専門サイト「ESPN」も「日本球界でベストな投手の一人」と紹介し、菅野獲得を好意的に捉えていた。だが、同27日から歓迎ムードが一転するのである。

 バーンズのDバックス入りが報じられると、オリオールズの専門メディアである「Birds Watcher」は「先発投手の補強はいつなのか ?」と騒ぎ始めた。

「バーンズの抜けた穴を埋めてくれる大物投手を獲って、そのうえで菅野も獲得できたらプラスになるというのが、地元メディアとファンの捉え方です」(米国人ライター)

 先に「プラスアルファ」の菅野獲得が決まり、バーンズに代わる新エースが一向に見つからないところに“地元ファンの苛立ち”がある。

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