真田広之の“常人離れした”英語トレーニング術とは 「文法は少々怪しいが、奇麗な発音」

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 アメリカに拠点を移して20年。俳優・真田広之(64)プロデュースのドラマが、ゴールデン・グローブ賞テレビドラマ部門の4冠に輝いた。世界が注目する中、授賞式では英語で熱いスピーチを披露したが――。

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「日本人としては、まさに理想的なハリウッド進出を体現していますよね」

 そう太鼓判を押すのは、テレビプロデューサーのデーブ・スペクター氏である。

「『SHOGUN 将軍』は、1話あたり10億円と、日本では作れない規模の作品ですが、これだけ成功したのは、衣装やメイク、舞台背景に対する真田さんのこだわりがあってこそでしょう。真田さんの演技は抑制が利いていて、三船敏郎のような貫禄もありましたね」

休みの度にニューヨーク、ロンドンへ

「SHOGUN」は戦国時代を舞台にした時代劇。真田は受賞スピーチで「セリフの70%が日本語で、果して楽しんでもらえるのだろうかと、一つの賭けだった」と語ったが、真田の主演男優賞、浅野忠信(51)の助演男優賞、アンナ・サワイ(32)の主演女優賞、そして作品賞の4冠で、賭けが大勝利だったのを見事に証明してみせた。

 真田が世界を見据えたのは、昨日今日のことではない。映画関係者によれば、

「師匠の千葉真一さんの影響で、真田さんは若いときから世界志向でした。多忙だった20代の頃から、休みがあればニューヨークやロンドンに出かけて観劇三昧。英語を学ぶ意欲は常にありましたが、仕事に追われて延ばし延ばしにしていたところ、1999年に転機が訪れます。イギリスの名門〈ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー〉の公演で『リア王』の道化役に大抜てきされたのです」

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