“大混乱”韓国を見限り、北朝鮮と直接交渉も トランプ大統領「金正恩は私が好きだ。私も彼が好きだった」

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外交失敗の指摘

「戒厳令の宣言当時、尹大統領は北朝鮮軍に偽装した特殊部隊を動員し、韓国内の空港や軍施設のほか南部の星州に配備されている在韓米軍迎撃システム・高高度防衛ミサイル(THAAD)の基地まで、自作自演で攻撃する計画を準備していたといいます。実行されれば南北が軍事衝突し、米軍も巻き込まれてしまう危険がありました。トランプ大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長との再会談に意欲を見せている中、尹大統領の行動は“排除”の対象とみなされたのでしょう」(現地ジャーナリスト)

 2期目に入ったトランプ政権は韓国に対し、関税引き上げのほか在韓米軍の撤退までちらつかせて韓国を圧迫している。実はトランプ当選の裏方として精力的に活動した長男のドナルド・トランプ・ジュニアが、昨年4月と8月に訪韓。4月は国内の財界関係者の招待、8月は国会に近い汝矣島の純福音教会を訪ねたが、「尹大統領がその際、トランプジュニアに会っていないことが確認された。外交部など政府関連省庁でも応対しなかったため、外交失敗という指摘が出ている」(オーマイニュース、24年11月19日付電子版)。

 ジュニア側が尹大統領を避けたのかは不明だが、この時からトランプ新大統領側との亀裂が入っていた可能性もある。

 20日に行われた大統領就任式に出席したトランプ大統領はさっそく「私は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と仲良しで、彼は私が好きだ。私も彼が好きだった。北朝鮮は核兵器を持った国。仲良くすれば良い」と言及し、北朝鮮でのリゾート開発の夢まで語った。

「日韓の頭越しで米国と北朝鮮が直接交渉する可能性が出てきました。これは在韓米軍、在日米軍の縮小や撤退に繋がる可能性もあります。今後、アジアの安保体制はトランプ大統領に振り回されることになるでしょう」(前出の現地ジャーナリスト)

 韓国の政局の大混乱は、日本にも影響を及ぼすのか。

デイリー新潮編集部

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