“大混乱”韓国を見限り、北朝鮮と直接交渉も トランプ大統領「金正恩は私が好きだ。私も彼が好きだった」
尹大統領批判を連発
韓国の捜査当局が「非常戒厳」を宣言した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領(64)を逮捕した。現職の大統領が逮捕されるのは初めて。憲法裁判所でも尹大統領の弾劾審判の手続きが始まっており、事実認定が容易のため早ければ2月中旬から3月に結論が下される見通しだ。尹大統領の支持者らは集会で、韓国の太極旗と米国の星条旗を打ち振りながら弾劾反対を叫んでいるが、その米国が尹大統領をとっくに見放しているという。
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韓国政治に詳しい外信記者がこう解説する。
「戒厳令騒動の後、トランプ次期政権の発足を前にブリンケン国務長官が訪韓し、今月6日に趙兌烈(チョ・テヨル)外相と会談。非常戒厳を出した尹大統領が弾劾訴追されたことについて、深刻な憂慮を表明し『米国は韓国の民主主義回復力に対して深い信頼を持っており、国民が憲法を守り法治を執行しようとする努力を高く評価する』とコメント。カート・キャンベル米国務部副長官も、戒厳令を『深刻な誤った判断』と強く批判しました」
米国の尹大統領批判はさらに続いた。
「今月15日に尹大統領が拘束された際も、米ホワイトハウス国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は『我々は憲法に従って行動する韓国とその国民のあらゆる努力に感謝する』との声明を発表。尹大統領を見放すような発言を連発しています。おそらく米国は、尹大統領の危険なクーデター計画を事前に察知し、危険人物として監視していた可能性がありますね」(前出の外信記者)
米有力紙「ニューヨーク・タイムズ」の記者は、ブリンケン国務長官と趙外相の合同記者会見の席で「反国家的な転覆勢力が存在するという理由で、尹大統領は非常戒厳を宣言しましたが、北朝鮮の全体主義、ロシアや中国の独裁者たちが行う方法と似ている。韓国がなぜ敵国と似た立場に進んでしまったのか、これが米国との対立関係を招くと考えるか」と質問している。
また、昨年12月、世界に3機しかない米空軍先端偵察機「コブラボール」(RC-135S)2機が日本の米軍基地から飛来し、南北軍事境界線付近ではなく大田、大邱、釜山など後方地域上空を飛行したことについて、現地メディアは「韓国の軍部の動きを注視するためか」などと一斉に報じた。報道の中には、逮捕された金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防相が戒厳令を正当化するため、北朝鮮との局地戦を誘導しようとした、とする証言も紹介されていて、「韓国軍への警告が目的」という見方もある。
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