自死した「兵庫県議」が漏らしていた「立花に恐怖を感じている」の意味 当の立花氏は「自ら命を絶つような人は政治家しちゃいかん」

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「自ら命を絶つような人は政治家しちゃいかん」

立花:今回、(自殺の原因が)竹内さんに対する誹謗中傷なのか批判なのかわかりません。もちろん誹謗中傷もあったんでしょうけど、自ら命を絶つようなことだったんですかね。これで亡くなられちゃうと、批判できなくなるじゃないですか。人が亡くなったからといって、感情論に流されてほしくないんですよ。(中略)僕は竹内さんとはお会いしたことも話したこともありませんが、同じ政治家として、どうして何も言わなかったんですか。もちろん、言えないぐらい急に心が蝕まれていった、病んでいったことは否定できません。その可能性、むしろ高いんでしょう。そうなってくると、本当に注意喚起をしないと、これくらいのことで自ら命を絶つような人は政治家しちゃいかんと思います。

 立花氏の推測通り、議員バッジを外すころの竹内氏は病んでいたと指摘するのは前出の上野県議だ。

「知事選の明くる日、竹内くんは辞職するということで『上野さん、ちょっとよろしいですか。別室で話をしたいんです』と声をかけてきました。話し方こそ変わりませんでしたが、これまで鬱病の人を見る機会があったので、かなり病んでいるように感じました。『子供が学校に行けない』とも言っていました」

 前出の知人も言う。

県民局長も冒涜

「知事選中に竹内さんのお母さんが亡くなられたんです。ずっと入院されていたのですが、息子に対する誹謗中傷の話が耳に入ってしまい、『自分のせいで早く死なせてしまった』と落ち込んでいました。また、議員バッジを外した直後に連絡したときには『立花が家に押しかけるみたいなことを言っていて、家族が恐怖を感じている。家族に危害を加えられる恐れがあって、一歩も家から出られなくなった。苦渋の決断だけど、辞めたから収まると思う。あとは収まるのを待つだけ』とも言っていたのですが……」

 だが、知事選後も誹謗中傷が止むことはなかった。政治家としての批判であれば、竹内氏のみに届けばいいことだ。だが、それが家族に及んだことで、竹内氏は病んでしまった。知人が続ける。

「竹内さんは県議として、斎藤知事のおかしいところを議会で追及しました。そのきっかけとなった、告発文書を書いた県民局長が亡くなったことが『悔しい』と。彼は県議として5期目でしたから、以前から県民局長が人望のある人物であることを知っていたようです。不倫の噂もあったけど、竹内さんは『そんな噂話は告発文とは無関係だから触れちゃいけない』と気を遣っていたんです。しかし、立花は『県民局長は10人と不倫』などのデマを流布した。県民局長が亡くなったことはもちろん、そういうことにも竹内さんは心を痛めていたんです」

 事実を批判するのとデマで冒涜するのとは次元の異なる話だ。デマで聴衆を煽って誹謗中傷に走らせるような人は、政治家などすべきではない。

デイリー新潮編集部

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