「30歳で子供もいることを理由に代表になれなかった」 悔しさを語らず育てた教え子が“パリ五輪銀メダル” 飛び込み界をけん引した「馬淵かの子さん」指導者としての人生

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飛び込みには天賦の才が必要

 昨年8月、パリ五輪男子高飛び込みで、17歳の玉井陸斗さんが銀メダルを獲得。日本の飛び込み競技界において五輪で初めて表彰台に立つ快挙を成し遂げた。

 玉井さんをこの競技に導いたのは、68歳年上の馬淵かの子さんである。体のラインが良く、体幹もしっかりしていると、体験教室に来た当時小学1年生の玉井さんに注目した。

 飛び込み競技には「高飛び込み」と「飛び板飛び込み」があるが、着水まで2秒ほどの間に、空中回転、ひねり、体を丸めるといった演技を行う。そしてしぶきを立てず、水に穴を開けるように入っていく。...

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