「1晩で300万円動く『マンション麻雀』の常連でした」元千代大海・九重親方のタニマチ社長が爆弾告発「人気グラドルとの交際で“隠蔽工作”にも協力した」
闇カジノから「助けてください」
それから九重親方は、東京にいる間、渋谷にあった遠藤氏の会社に入り浸るようになったという。
「朝稽古を終えると直行してきた。社員たちからは“社長より出社が早い”なんて笑われていた」
日が暮れると二人で街に繰り出した。“女遊び”も散々一緒にしたと振り返る。
「ホテルの大部屋に女性を何人も呼び寄せ、よく朝まで飲み明かしました。いつだったか、私が酔っ払って背中にマジックでいたずら書きをしたのに気づかず、アイツは部屋に朝帰りした。そのまま朝稽古に出て、親方(千代の富士)からこっぴどく叱られたなんてこともありました」
飛ぶ鳥を落とす勢いの不動産会社社長と角界で未来を嘱望されたホープ。互いに不良気質だった二人は気が合って、夜な夜な繁華街で豪遊した。だが、若気の至りと聞き流せないのは「違法ギャンブル」だ。遠藤氏は九重親方と数回、闇カジノに行ったことがあると打ち明ける。
「アイツは博打が大の好物。『アニキ、(トランプを)めくりたくなってきました』とよく誘ってきた。私も好きなので『じゃあ行くか』って渋谷の道頓堀劇場の裏あたりに当時あった闇カジノに2、3回連れて行った。私がその店のバカラ大会で優勝して300万円の賞金を獲得したことは彼も覚えているはず。『お前も取っておけ』と20万~30万渡しましたから」
港区にあった闇カジノにも2、3回一緒に行ったと証言する。
「ある晩、そこから『アニキ、助けてください』と電話をかけてきたことがあった。負けがこんで泣きついてきたんです。車を飛ばして駆けつけてやりましたよ。チップを貸してやって、そのまま一晩二人で遊びました。ただある時、『闇カジノはもうやめよう』と言った。お互いバレたらヤバい立場だったから」
「この100万円チャラにする代わりに、お前、わかっているよな?」
その代わりに始めたのが「マンション麻雀」だった。遠藤氏は当時所有していた、会社隣のマンション最上階を麻雀ルームにしていた。
「彼が一番の常連でよく相撲取りを連れてきた。3人麻雀で1ゲーム30万円、一晩で200万~300万円くらいのカネが動くレートです。大海が負けた時、私はいつも安くしてやった。50万だったら『30万でいいぞ』って」
麻雀で思い出すのは、琴光喜と3人で卓を囲んだ晩のこと。琴光喜は10年に持ち上がった野球賭博問題で解雇処分になった元大関である。
「その時ミツキは200万円くらい負けたんですが、100万円しか持ち合わせがなかった。翌日に大海との取組があると言うから、ミツキに『この100万円チャラにする代わりに、お前、わかっているよな?』と持ちかけた。大海のために“転べ”という意図でしたが、実際、ミツキはコロッと負けましたよ。八百長が本当にあったかどうかは二人しか知らないことでしょうけど」
15年前、野球賭博問題で角界が揺れる最中「週刊新潮」は4週にわたり、九重親方の闇カジノ通い疑惑を報道した。あの時、九重親方は最後まで「行ったことはない」とシラを切り調査から逃げ切った。だが、遠藤氏の証言によれば違法賭博にどっぷり浸かっていたのである。
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