「結婚しようね」の言葉から2年…一度は宙に浮いた縁談が実を結んだ! 「400年続く名家の15代目」が一目で引かれたお相手とは
家業継承のため京都へ
ところが、和司さんは家業継承のため6月に急きょ、実家へ戻ることに。おまけに年末まで上京の見通しも立たず、たまたま大阪出張が増えた恭子さんが京都に寄って会う時間を作った。
結婚に絡んだ話は宙に浮く形となった。
24年に入ってようやく和司さんに余裕が生じ、結婚への準備を再始動。祇園祭など永楽屋にとっての繁忙期を終えた8月に入籍した。
披露宴会場はウェスティン都ホテル京都の「葵殿」。永楽屋では3代続けて同じホテルの同じ宴会場を使ったという。
二人ならではの新婚旅行
11月には新婚旅行へ。パリ、コペンハーゲン、リスボン、バルセロナを巡る旅で、やはり二人の興味は海外の小売りの実態へと向かう。「ギャラリー・ラファイエット」などの百貨店に入るブランドをじっくり見て回った。知的好奇心のベクトルは同じ。「エッフェル塔や凱旋門は“一応、見とこうか”ぐらいの感じでした」。声を合わせて笑うのだった。
しばらく恭子さんが東京にいるため、2拠点生活が続くが、年内には転勤の予定で、京都での二人の新生活が始まる。
「互いにやりたいことができて幸せと感じられる家庭にしたい」
和司さんがそう言うと、
「子どもには興味や関心が広がるよう視野を広く持たせたい。だから、やりたいことは何でも挑戦できる環境を作りたい」
と応じる恭子さん。
将来の16代目を交えた、由緒・伝統正しき、楽しい家庭が創り上げられそうだ。