GACKTを転落させた「カンガルー肉」の謎 どこで買える?本当に「高級牛肉」と間違える味なのか

ライフ

  • ブックマーク

「かわいそう」と思う方には…

 なお「かわいいカンガルーを食べるなんてかわいそう。反対!」と言いたい方には、オーストラリアの現状をお伝えしたい。

 カンガルーは以前から一部の種で生息数が増えすぎ、牧場の草や農作物を食い荒らしたり、自動車事故の原因になるなど、“害獣”状態になっている。さらに問題なのは、増えすぎた種が他の種類の数を減らす要因にもなること。そのためオーストラリア政府では、「アカカンガルー」ほか数種について狩猟を許可し、増えすぎないようにコントロールを続けている。賛否はあるものの、人だけでなく、自然とカンガルー全体の環境を守るためでもある。

「オーストラリアに約50種いるカンガルーの一部が増えすぎ、今や4,000万~5,000万頭いると見られています」(エリック氏)

 参考までに、オーストラリアの人口は約2,500万人、牛の飼育数は2,500万頭前後である。

 適正な数を保つために狩猟したカンガルーは、必ず加工場に運ぶ決まりになっているという。

「食肉として流通しているカンガルー肉は全てこうして獲られた野生のものです。野生ですから、抗生物質やホルモン剤などを使っていないのも、健康を気にする方に好まれている理由のひとつです」(同)

 DAIGOと鬼龍院のミスからカンガルー肉に興味を持った方も、一度食べてみてはいかがだろうか。

華川富士也(かがわ・ふじや)
ライター、構成作家、フォトグラファー。記録屋。1970年生まれ。長く勤めた新聞社を退社し1年間子育てに専念。現在はフリーで活動。アイドル、洋楽、邦楽、建築、旅、町ネタ、昭和ネタなどを得意とする。過去にはシリーズ累計200万部以上売れた大ヒット書籍に立ち上げから関わりライターも務めた。

デイリー新潮編集部

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。