「家族のために頑張ります」と語った2カ月後…知人が証言「兵庫・竹内県議」はいかに誹謗中傷に苦悩していたか

国内 社会

  • ブックマーク

 1月18日、元兵庫県議の竹内英明氏(50)が亡くなった。自殺と見られている。斎藤元彦県知事の疑惑を調査する百条委員会で委員を務め、出直し知事選の際はSNS等で“反斎藤派”と名指しされて誹謗中傷の攻撃を受けていた。竹内氏は昨年11月、県議を辞職する理由を「家族を守るため」と語っていたという。

 ***

 昨年11月17日に投開票された兵庫県知事選は「SNSの勝利」「オールドメディアの敗北」と言われた。それまで百条委員会やメディアから追及を受けていた斎藤知事が逆転勝利を収めたのは、「斎藤さんは悪くない」といったSNSへの書き込みが拡散されたおかげとみられたからだ。関係者は言う。

「逆に『悪いのは反斎藤派』といった書き込みも拡散されました。百条委員会で委員長を務めた奥谷謙一県議も反斎藤派と言われた一人で、『NHKから国民を守る党(N党)』の党首・立花孝志氏が大勢の賛同者を引き連れて自宅兼事務所に押しかけ、拡声器で『出てこい奥谷』『あまり脅しても自死されたら困るのでこれくらいにしておく』などと街宣をかけ、その動画を配信しました。それがSNSで拡散され、怖くなった奥谷さんは家族を避難させたそうです。その次の目標として名指しされたのが竹内さんでした」

 竹内氏は斎藤知事が再選した翌日、“一身上の都合”で県議を辞職した。

「あまりにも誹謗中傷が酷く、家族から『議員を辞めて』と懇願されたために辞職したそうです。LINEのIDも変えたほどですから、よほどのことだったのでしょう。彼が辞職した日、そのLINEに『あまり思い詰めないでください』と送ったら、『一緒にいる家族のために頑張ります』という返信が来ました。しかし、その後も誹謗中傷が収まることはなかったようです。辞職からちょうど2カ月となる1月18日、自ら死を選んでしまったのです」(関係者)

 その翌日、N党の立花氏は竹内氏の自殺の原因について自らが配信した動画で言及した。

次ページ:県警本部長が完全否定

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。