【べらぼう】一流の絵師を口説いて実現した初の出版物『一目千本』 あふれる蔦重の才覚
客が減って不振の吉原をなんとか盛り上げたい――。そう考える蔦屋重三郎(横浜流星)が出版関係の仕事にはじめて携わった様子が、NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の第2回「吉原細見『嗚呼(ああ)御江戸』」(1月12日放送)で描かれた。
それは安永3年(1774)に刊行された、第2回のタイトルそのままの「吉原細見『細見嗚呼御江戸』」で、版元は老舗の地本問屋(江戸生まれの本を出版、販売する本屋)の鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)だった。
「吉原細見」とは、「吉原の歩き方」ともいうべきガイドブックである。...