NHKエリート局長が「親密な間柄の女性」に情報漏えい 「異例の処分」に局内は騒然

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スーパーエリートはなぜ

 今回は、あくまで局内の不祥事なのだが、

「通常であれば処分の公表も微妙なケースである上に、数段階降格というのだから極めて異例です」(前出の関係者)

 スーパーエリートはなぜ、かくも苛烈な処分を受けるに至ってしまったのか。

「市川氏が機密情報を漏らした相手は、親密な間柄にある女性副部長でした。肝心の内容は、ある番組が今後どうなるか、あるいは公表前の予算や人事などの情報と共に、“どこの部の誰々はパワハラ癖がある”“地方局時代に不祥事を起こした”といった、局員の『注意情報』も含まれていたとみられます。聞かされたところで相手の女性副部長に特段のメリットはありませんが、市川氏はこれらを直に伝えたり、社用のスマートフォンに入っているTeamsなどのアプリを用いて送ったりしていたのです」(同)

「スマホ自主点検」で

 参考までに両者はいずれも既婚者で、副部長の夫は同じ局員だという。漏えいされた情報はざっと数百件に及んだといい、

「受け取った女性も、周囲に“私はこんな話を知っている”と、得意気に吹聴していました。内々に調査が進められ、昨年12月12日からは職員のスマホの自主点検も行われました。そもそも社用スマホには自主点検アプリなるものがインストールされており、職員が外部に情報を漏らしていないか、あるいはゲームなど不適切なアプリが入っていないかなどがチェックされるのです」(前出の関係者)

 それとともに、こうした局内の一斉点検も定期的に行われるといい、

「今回は市川氏の所属する経営企画局を皮切りに始まっており、彼を狙い撃ちする意図がうかがえます。実はこの“漏えい”については、相手の副部長とは別の女性職員が事前に察知しており、市川氏への反発もあって上層部に通報したといわれています。市川氏と副部長は、事前に証拠をすべて握られた挙句、不正を認めさせられたのです」(同)

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