初めてのキャンパスに「おのぼりさん」状態 デビューから40年、元「おニャン子」新田恵利「大学生に憧れていた」
自らの講義は「68点」
昨年12月、淑徳大での講義後、教員室へと戻ってきた客員教授の新田恵利(56)に、拍手で終わった講義を振り返ってもらうとこう言った。
「うーん、68点というところですかねえ」(全4回の第2回)
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アイドルグループ「おニャン子クラブ」の元メンバーだった新田。コンサートなどライブのステージでは、当然ながらチケットを購入したファンが客席を埋めるから声援も飛ぶし、熱気が溢れる。福祉活動家として地方自治体などに呼ばれる講演活動も、当事者らが自ら学ぼうと思って足を運んでくる。それらに比べると、若い学生たちはとても静かだ。学生の静けさに不安を感じているのだろうか ……。
「そうですねえ、楽しい講義だったなって思ってもらえたら良いですけど、どうだったでしょうか。介護ってお仕事だけじゃなく自分の親のこととしても、万人に関わってくるので人ごとじゃないよ、聞いていて無駄にならないよ、必要なことだよって伝えたいですね。私自身、知れば知る程、勉強しなきゃって思いますね。
介護に関しての準備は、極端なことを言えば幼稚園のころから携わってほしい。お年寄りと接したことがないと、大人になってから向き合うのが難しいでしょうけど、生活の一部として接していれば、そうでもなかったりします。中学生、小学生、幼稚園まで、子どもへの介護教室も開いていきたいなという気持ちでもいるんです」
依頼された時間いっぱい話をして、終了時間ぴったりに話を終えるという講演でのスキルも、大学の講義では見せられなかったという 。それでも講義内容を3日考えて準備して、手書きのレジュメを用意して登壇していた。そうしたやる気も認められている。ただ、学食でランチを共にしたりする機会もまだないことなど から、学生たちとももっとコミュニケーションをとれたらいいと思っているようだ。
新田はオフィシャルブログ「EーAREA」などでも介護や福祉活動を報告したり、意見や情報を発信したりしている。今回の講義についても《介護の現場での実習を終えたこともあり、私の話も又、違った視点で聞いてくれたみたいです》とし、《これから介護を担ってくれるこの子達の為にも介護職の賃金アップを強く強く願うばかりです》と訴えた。
そうしたデジタルの活用について話を向ける と、新田はこう言った。
「SNSは一通りやりましたけど、正直 なところ、私には合わないです。無理して頑張っていますけど、基本的にアナログ人間ですし1日に何度も短くアップしたりするなんてできない。自分が下らないと思ってしまうようなことは、あげられないとも思ってしまいます。何でもコスパ、タイパという効率の時代ですけど、私はそうは生きてこなかったし、今の風潮にもついていけていないなあと思うんです」
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