世代別調査で見る「年賀状じまい」「年賀状スルー」事情 50代の半数が“やめる”と回答
30~50代は約3割が年賀状継続派 「子供の成長の報告も兼ねて」「挨拶、近況報告」
2024年に公開された厚生労働省の人口動態統計によると、2022年時点の平均初婚年齢は男性31.1歳、女性で29.7歳。また第1子出生時の母の平均年齢は30.9歳であった。
つまり30代から40代にかけては、ざっくり子育て世代であり、これに伴って親戚や友人らに向けた“子供の成長報告”といった意味合いが年賀状に含まれてくる。
「年賀状だけの付き合いの人もいるし、子供の成長の報告も兼ねているので、今後もお世話になっている人には出したい」(長野県・32歳女性)
という声に代表されるように、家族や子ども、ペットなどの写真で構成された年賀状を、もっとも張り切って作れるのが30代という世代なのだろう。
ただし、子どもが手を離れだす(あるいは子どもが思春期から青年期に差し掛かる)40代~50代は“今後も継続したい”としながらも「貰えればうれしいが、年末の憂鬱な作業の一つであるため、なければないで良いかも」(静岡県・48歳女性)、「昔からの文化を残したいと思うが、年齢と共に面倒くさいと感じる時がある」(大阪府・55歳男性)といった、ややお疲れモードの声も増えてくる。
30代~50代の約3割が“続けるつもり”ではあるものの、やはり半数以上は“すでにやめた/今年でやめる”と回答している。何かイベントがあれば、特定の相手にはLINEなどのメッセージアプリで報告、日々の動向などはFacebookやインスタなどSNSへの投稿……などとデジタル慣れした世代らしく、お手軽に済ませるのが実情だろう。
数年前からは“年賀状スルー”なる言葉も登場した。寒中見舞いを出したり、わざわざ年賀状じまいを宣言する手間もなく、もらった年賀状をただ“スルー”して終わりとする向きも少なくない。
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