「佳子さま」30歳で“記念写真集”4冊発売 アイドル以上の“刊行ラッシュ”も、書店関係者が明かす「実売率」は

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流れを変えた小室問題

 改めてこれらのムックを見ると、写真は宮内庁や雑誌協会からの提供や、報道機関からの購入がほとんど。自前で撮影していないという点で、経費は抑えられるという利点はある。とはいえ、

「ペイできているレベルでの売れ行きとは思えない」(同)

 かつて、佳子さまはそのご容姿やお振る舞いから「皇室NO.1の人気」と言われたことも。週刊誌にはほぼ毎週、特集が組まれ、公務に臨席されれば、その日のニュースでお姿が流れていた。

 しかし、その流れが変わってきたのは、一連の「小室騒動」の頃からである。小室圭さん一家の借金問題が明るみに出、結婚が一時延期になるなどの混乱が生じると、当事者の小室さんだけでなく、眞子さんや、ご両親である秋篠宮殿下と紀子さま、そして妹の佳子さまに至るまで、「秋篠宮一家」への逆風がとりわけネット上で強まった。そうしたバッシングは、眞子さんが結婚して3年が過ぎた今でも続いており、秋篠宮殿下が昨年のお誕生日の会見で「いじめ」と述べられたほどである。

 佳子さまご自身についても、大学をご卒業後、しばらくご就職なさらず、公務へのご出席も少なかったことが「ロイヤルニート」と言われたことも。また、赤坂御用地内の秋篠宮邸が34億円かけて改築された際、佳子さまのみが新居に移らず、改修時に仮住まいされていた分室に留まったままで、ご両親と「別居」されたことなどが、ネガティブな反応を招いたことは事実である。

10年前も……

 実は佳子さまに関しては、今から10年前、20歳の誕生日を迎えられた後の2015年もムックが4冊出版されている。その際も売り上げは芳しくなく、「週刊新潮」は「皇室No.1の人気でも『佳子さま』写真集がさっぱり売れないミステリー」とのタイトルの記事を掲載している。

 先にも述べたように、10年前当時の佳子さまの人気はすごかった。それでもムックが売れなかった理由を、さる皇室ウォッチャーはこう述べていた。

「佳子さまファンって、“カワイイ!”とか言いながら、両手を前に出し、殿下に向けて振ったりするんです。“アイドルが来た!”という感じで、あの人たちがわざわざ本を買うほど、佳子さまや皇室を敬愛しているとは、とても思えません」

 皇室に詳しい識者も、

「皇室ムック本の読者は60~70代が中心で、若くて40代。一方、佳子内親王殿下に関心のある層は20~30代。そこを出版社が読み間違えたのでしょう」

 こうした前提がある上で、今回はご一家や佳子さまご自身に逆風が吹き荒れる中での出版。いささかハイリスクな試みだったということだろう。

 折しも国会では、皇族数確保に関わる論議が進み、女性皇族がご結婚後も皇室に残る案が検討されている。佳子さまの周囲は依然騒がしいが、今後、三度目のムックが出版される日は来るのだろうか。

デイリー新潮編集部

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