「無我夢中でブレーキを踏み込んだ」阪神・淡路大震災の“宙づりバス”運転手 受験生の“守り神”として注目された“九死に一生”のその後

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まさかのバランスで落下を逃れた観光バス

 もうもうと上がる炎と黒煙、崩落した高速道路、完全に倒壊したビルや家屋、神社……。1995年1月17日5時46分に発生したマグニチュード7.3の兵庫県南部地震。観測史上初の震度7を記録した地域を中心に、甚大な被害を生んだ災害が「阪神・淡路大震災」である。今年で発生から30年を迎えるものの、次々と報じられた、あるいは目の当たりにした被害状況に言葉を失ったあの日を、今もはっきりと覚えている人は多いだろう。

 住家の被害は全壊が約10万5000棟、半壊が約14万4000棟。...

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