「そのうち赤ちゃんに『かわいい』と言えない時代が」 作家・百田尚樹氏が警戒する「行き過ぎた正義」

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多様性は素晴らしいが……

 多様性を重視することは素晴らしい。多様性の実現こそが望ましい。――こうした意見が社会に広く知られるようになって久しい。

 企業や政府もこれを一つの理想として、さまざまな施策を打ち出してきた。

 たとえば経済産業省は「ダイバーシティ経営の推進」、内閣府は「性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進」の重要性を訴えている。いずれも「多様性」が尊重され、認められることが誰にとっても住みよい社会の実現につながるという考えが背景にあるといえる。

 こうした考え方は、昔からあったのだが、近年は欧米のリベラル的な思想の影響もあり、より強い影響力や推進力を日本国内でも持つようになっている。...

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