「キラキラ衣装で愛嬌を振りまくのは心底不本意だったのかな」と考えさせられた「Number_i」に、演歌歌手には歌そっちのけの嫌がらせ演出…2024年紅白をふり返る
3年ぶりに「紅白歌合戦」だけについて書く。過去最も満足度の高い紅白だったから。本搾り冬柑を飲みながら、視聴開始。初見のこっちのけんと、キレッキレの動き。多才な菅生家DNAに目を見張る。固い笑顔の有吉弘行、アイコンとしては完璧な橋本環奈、われらが寅ちゃんこと伊藤沙莉(祝・結婚)の司会陣。妙な間は何度かあったものの、つつがなく進行。純烈はファンサービスを怠らず、初心を忘れない立派なグループだと再認識。過去の紅白でもファンの女性にもみくちゃにされてたっけ。今回はファンの家でサプライズ演出。比較的広いお宅でよかった。女子高生シンガーのtuki.の歌はいいね。今後もっと増えるな、顔出しNG歌手が。そういう時代だ、と自分に言い聞かせる。
【比較してみる】もはや別人! “キラキラアイドル”のよろいを脱ぎ捨てた「平野紫耀」の変化がスゴい
水森かおりは鳥取県宣伝ドミノに囲まれて熱唱。基本的に演歌歌手には、NHKが歌や表情に集中させない演出を仕掛ける。嫌がらせ。郷ひろみの演出は面白かった。過去の映像に紛れとるヒロミGO、昭和と併走してきたはずだが、顔も声も変わらないヒロミGO。
前半が終わってそばをゆで始める。自然薯もすりおろして、かき揚げと海老天をトースターに入れたところで、舞台にはCreepy Nuts。ブリンバンバン×3回、チン(温め終了)。「不適切にもほどがある!」の主題歌も聴きたかったな。後半のお供に冬柑1本追加して期待のVaundyが登場。新聞配達員のような服だが、グルーヴ感が充満。「ライオンの隠れ家」の主題歌も聴きたかったな。椎名林檎とチャラン・ポ・ランタンのもものコンビは酒場の歌を披露。林檎と桃でハイヒールやなとひとりごちた。ひと悶着を越えた星野源。最近編み物にハマっているので、源のセーター(高級毛糸)を凝視。
Number_iは考えさせられた。キラキラ衣装で愛嬌(あいきょう)をふりまく偶像は心底不本意だったのかなと思うほど、180度方向転換。クラブ系っつうのかね。朝ドラ主題歌を歌うB’zがイマイチ盛り上がらず、と思っていたらホールに登場、LOVE PHANTOM&ultra soul!! 「やっぱB’zはこうでなくちゃ!」と思ったよね、観客も視聴者もご本人たちも。たぶん。
さて本命、藤井風はヘリンボーン編みのロングマフラーとニューヨークの街並みが似合うよね。皆の幸せを願う風に思わず手を合わせちゃったよ。南こうせつ&イルカは世代ではないが、夫と合唱。その後、事件が。西田敏行追悼企画で想定外の号泣。審査員のウッチャンも泣いてるもんだから、さらにもらい泣き。ごめん、西野カナそっちのけで泣く。
三原じゅん子に似てきた氷川きよしの復活を祝い、THE ALFEEの名曲で気を取り直して大本命の米津玄師。スピンオフドラマでまた涙。「苦しい思いをするご婦人方は山ほどいる」で芸能界の性加害を想起。名作に名曲だったと改めて思う。米津玄師は毎年出てほしい。
トリのMISIAは矢野顕子と登場。歌声も後頭部もどんどん伸びているMISIA。最後の歌声、数えたら息継ぎナシで26秒間!! 圧巻!!