“完全にクロ”でも斎藤元彦知事が強気でいられるワケ 「百条委員会にも“知事大好き”な人がいる」「事実上、議会にできることはない」
斎藤元彦兵庫県知事(47)を証人に迎えた3度目の百条委員会が開かれたのは、昨年12月25日のことだった。だが、斎藤知事は終始、調査に非協力的な態度を貫き、真相解明にはほど遠い。さりとて議会にはもはや打つ手がないのが実情だというのである。
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“問題ない”の一点張り
兵庫県議会に設置された百条委員会の正式名称は「文書問題調査特別委員会」。昨年7月に自死した元県民局長の作成による、斎藤知事のパワハラなどを告発する文書の内容を調査するものだ。百条委員会では、証人は原則として証言を拒むことはできない。また、正当な理由なく証言を拒んだ時は、禁錮または罰金に処せられ、虚偽の陳述をした場合も禁錮に処せられる恐れがある。
しかし、斎藤知事は先月25日の百条委員会の場において、能面かと見紛うばかりの無表情を保ったまま、
「対応に問題はなかった」
と繰り返すばかり。疑惑はむしろ、深まる結果となったのである。
社会部デスクが言う。
「当日は、公益通報者保護法に違反したのではないかという点に質問が集中したのですが、斎藤知事は“問題ない”の一点張り。また県幹部から、元県民局長に対する懲戒処分を見直すべきだと進言されていたのではないかとの追及にも、一貫して“認識はない”と述べました」
斎藤知事は“完全にクロ”
もっとも、元県民局長が告発した内容の一部の真偽についてはすでに結論が出ているという。
「先月、県の公益通報窓口が発表した調査結果では、パワハラ疑惑について〈強く叱られたと感じた県職員がいた〉とされ、出張先などにおける贈答品のおねだりについても〈慣例的に行われた〉と認定されている。ここまで外堀が埋まった状況で、百条委員会が知事にシロという判断を下すことはないでしょう」(前出のデスク)
これまでの証言を基に、百条委員会は今月末までに報告書の試案を作成。来月の県議会定例会に最終報告書を提出し、結論が示される見込みだ。百条委員会のメンバーである県議はこう語る。
「斎藤知事はグレーじゃなくて、完全にクロですわ。ただ、委員にも“知事大好き”な人がいる。報告書が両論併記になることはありえないので、方向性としては斎藤知事のパワハラ疑惑含めて“疑わしい=シロではない”といったところが落としどころでしょう」
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