「イカゲーム2」は本当に駄作なのか? 海外メディア酷評もNetflix世界91の国と地域で1位

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昨年末に配信

 Netflixシリーズ「イカゲーム」シーズン2が昨年末に配信された。「シーズン1」が配信されたのは2021年9月からで瞬く間に世界を席巻。4週間で1億4200万世帯が視聴し日本をはじめ欧州、中南米、アジアなど世界91カ国・地域で1位を獲得するなどNetflix史上最大の記録を達成した。続編への期待が高まる中、3年の時間を経て制作された「シーズン2」。当初、海外メディアが酷評したため関連株価が暴落するハプニングも伝えられている。(※以下、ネタバレがあります)

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「イカゲーム」シーズン2への主な批判は次の通りだ。

「『シーズン1』と類似したプロット展開やゲーム内容が多く新規性に欠ける。『シーズン1』で強調された資本主義や社会的不平等に対する批判が、『シーズン2』では商業的成功により薄まっている」(タイム、12月26日付)

「批評家からは一定の評価を受けているものの視聴者からの評価は『シーズン1』と比較して低下しており、特に物語の展開やキャラクター描写に対する不満が多く寄せられている」(ニューヨーク・ポスト、12月27日付)

「主人公の動機や行動に深みが欠け、キャラクターの成長や内面的な葛藤が十分に描かれていない」(シティマガジン、12月27日付)

 このような批判の嵐の中にあっても、「シーズン2」は世界中の視聴者に熱狂的に迎え入れられ国・地域別ではNetflixが配信されている全93カ国・地域のうち91カ国・地域で1位を記録。1月第1週(12月30日~1月5日)の総視聴時間は4億1710万時間に達し同期間のテレビ、映画各部門を抑え圧倒的な強さを見せている。こうした人気を受けて「シーズン1」が2位に浮上する思わぬ効果ももたらしている。

「シーズン1」はこんなストーリーだった。多額の借金を抱える主人公がある日、地下鉄の駅でスーツ姿の男に声をかけられ、めんこ遊びで現金を獲得。男は「◯△□」が描かれたカードを渡し主人公がカードの番号に電話をすると車でどこかへ連れ去る。目が覚めると鮮やかな色彩の会場に1から456の番号がついたジャージを着た参加者が集められており、運営側の覆面の人物が「6日間で6つのゲームにすべて勝利したら賞金456億ウォン(約50億円)を差し上げる」と呼びかけた――。

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