「1人殺しても2人殺しても同じ…」女子高生コンクリ詰め殺人「準主犯格少年」が「逮捕監禁」で再逮捕 被害者が明かしていた「地獄の5時間」

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その筋の人

 Bと被害者の間に、何があったのか。

 Bは、被害者が働いていたショップの社長の知人の若い衆だった。身長は190センチ近くあるがっちりした大男で、一見して、その筋の人という雰囲気があった。事件の6~7カ月前、その社長の知人が店に来たときに一緒に付いて来ていて、たまたま店で働いていた被害者と顔見知りになったという。

 Bと被害者は、それ以降、道で顔を合わせれば挨拶をする程度の間柄になった。そして春先、Bは被害者の男性になぜか急接近するようになった。

 時々、Bは被害者の携帯に電話を掛けてきたが、3~4月頃、突然、夜中の2時に、被害者のマンションを訪ね、ズカズカと上がりこんでしばらく世間話をして帰っていったという。30分くらいすると、また来て、「俺の財布がなくなった」などと言いながら、勝手にたんすやクローゼットを開けて、部屋を家捜した。傍若無人な態度だが、それでも被害者がBに文句一つ言えなかったのは、彼の外見を怖れたからだけではなかった。

事件を笑い話に

 当時、被害者は「週刊新潮」の取材に答えている。以下、それを引用する。

「実は、彼が頻繁に家に来るようになって、話をしてると、あるとき、突然、“俺はなぁー、少年のとき10年もムショに入ったんだよー”って、軽い調子で、言い出すんですよ。怖くて、“何の事件ですか”、とも聞けないでいると、自分から、“綾瀬のコンクリート詰め殺人って知ってるだろ。あれだよ”って、ニヤニヤ笑いながら……。女子高生を押さえつけて髪を切ったことや、死んでしまったときのことなんかも、“タバコに火をつけてさ、その煙を、その子の鼻の下に近づけても、息をしてなかったんだよ”とか“遺体をこんな感じで、ドラム缶に入れてさ、コンクリを詰めこんで……”と、事件をまるで笑い話のようにして身振り手振りで自慢するわけです」

 店員は、恐ろしくなって、以後、電話に出るのを避けるようになったが、それが却って、彼を怒らせてしまった。

「5月18日、電話に出ると、“仕事が終わったら、電話よこせ、俺の女を盗ったろ。ヤクザをなめんなよ”って脅かされました。その日は夜が遅くて、家に着いたのが夜中の2時ごろだったんですが、マンションの玄関前に白いセルシオが停まっていて、Bが降りてきた。こっちから挨拶をするといきなり、右手のコブシで5、6発、顔面を殴られて、倒れると“殺してやろうか、なめんなよ”って……」(当時の被害者の証言)

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