【べらぼう】いきなり描かれた大火… 江戸でやたらと火災が多かった裏事情

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冒頭でリアルな炎上シーン

 今年のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』は、火事の場面ではじまった。第1回「ありがた山の寒がらず」(1月5日放送)の冒頭で描かれたのは、吉原に火の手が迫り、やがて猛火に包まれ、そこから主人公の蔦重こと蔦屋重三郎(横浜流星)らが、必死に逃げる様子だった。

 吉原(台東区千束)も全焼したこの火事は、明和9年(1772)2月29日に発生した。「火事と喧嘩は江戸の華」といわれるが、実際、記録されているだけでも、幕末までに発生した火事は1,800件前後で、大火と呼べるものだけでも約90件におよぶ。...

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