「大谷翔平さんから何度も『宇宙人はいますか?』と聞かれた」 宇宙飛行士・野口聡一が語る大谷の「知的好奇心のすごさ」
大谷翔平(30)の2024年は、“史上初の50本塁打50盗塁”“2年連続MVP”など八面六臂(ろっぴ)の活躍で埋め尽くされた。そんな彼との交遊を、宇宙飛行士の野口聡一氏(59)が明かす。
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「初対面は、彼が日本ハムにいた2013年。札幌ドームで行われたオールスターに招かれたんです。そのときはあいさつ程度でしたが」
と、野口氏ご本人。メジャー通でならし、ごひいき球団はNASAの宇宙センターがあるヒューストンを本拠地とするアストロズだ。
「18年、ヒューストンで、アストロズとの試合前に再会しました。渡米1年目で、当時は体の線が細い印象でした。MLBには巨漢選手が多いのでね。今や、肉体改造してものすごい体つきになりましたが。その際、大谷さんから、『宇宙人はいますか?』と聞かれ、『いないと思いますよ』と答えたのをよく覚えています」
以後、二人は親交を深めていく。
「『やっぱり宇宙人はいないんですか』と聞かれました」
「19年にはロッカールームに入れてくれて、『来年、私にとって最後のフライトがある』と話したら、試合で使った打撃用グローブにサインをしてプレゼントしてくれました。NASAの許可を得て、ISS(国際宇宙ステーション)に持っていきましたよ」
宇宙滞在は年をまたぎ、翌21年には専用回線で大谷とビデオ通話を行った。
「大谷さんは、私の背後にある窓を指して『後ろは宇宙ですか?』と。それから私が『ステーション内を案内しよう』とカメラ付きパソコンを持って船内を移動しながら案内すると、すごく喜んでくれました。そういえば、そのときも『やっぱり宇宙人はいないんですか?』と聞かれましたね」
野口氏もたびたびプレゼントを贈っている。
「NASAが作ったミッションパッチ(ワッペン)や、乗組員用の公式Tシャツを。大谷さんからは背番号17の上に“NOGUCHI”と入ったユニフォームをもらったこともありました」
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