「チェッカーズ」「ホットロード」に憧れて…Z世代のインフルエンサー「阪田マリン」が明かす“昭和レトロ”にハマった理由
2025年は昭和に換算すると100年の節目にあたる。近年は平成生まれのZ世代を中心に「昭和レトロ」が支持を集め、さまざまなアイテムに再び注目が集まっているが、インフルエンサーや歌手として活動を続ける阪田マリンも、それらのノスタルジックな世界観に魅了されてきた一人だ。2000年生まれの彼女はなぜ昭和に心を奪われ、SNSで“ネオ昭和”を発信し続けるのか。その思いに迫った(全2回のうち第1回)。
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チェッカーズがきっかけで
阪田が昭和の魅力に気付かされたのは、彼女が中学生2年生だった2014年に遡る。母の実家に眠っていたチェッカーズの「Song for U.S.A.」のレコードを見つけ、針を落としたのがきっかけだった。
当時はまだ「近年のようなレコードブームは訪れていなかった」そうだが、それでも「音が流れるまでの瞬間を見られることや、現代のクリーンなサウンドとは一線を画す『まるでレコーディングをしている風景が思い浮かんでくるかのような温かみのあるサウンド』に衝撃を受けた」という阪田は、その後は母の実家に張ってあったというチェッカーズのポスターを自身のコレクションに加えたり、リサイクルショップやインターネットで当時のさまざまなアイテム探しに奔走したりして昭和の世界にのめり込んでいくことになる。
昭和の文化に傾倒していく娘の姿を父は喜び、母は日に日に“ガラクタ”が自宅に増えていく様を不安げに見守っていたというが、阪田は一歩家の外に出ると「友人と異なる意見を言うと仲間外れにされてしまう怖さがあった」ことから、自身の“昭和好き”をひた隠しにしながら過ごすことに。だが、高校入学を控えた2015年の春、「ビー・バップ・ハイスクール」(BE-BOP-HIGHSCHOOL)や「湘南爆走族」といった映画に触れたことが、阪田の心境に変化を及ぼした。
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