日本人インフルエンサーが交通事故死… バンコクの「超便利だが危険すぎる」移動事情
わかっているが、やめられない
コロナ禍によって、日本ではアプリで手軽に頼めるフードデリバリーサービスの便利さが知られることとなった。似たことがタイのバイクタクシーでも起きた。それまでバイクタクシーは、大通りと脇道の角などにステーションがあり、そこに待機しているオレンジ色のベストを着た運転手に話しかける利用法だった。しかし今では配車アプリを使えば、街のどこにいても簡単に呼ぶことができる。アプリから目的地を入力すると、たちどころに近くにいるバイクが表示される。運賃も明示され、銀行口座に紐づければ、現金を渡す必要もない。こうした便利さも、バイクタクシーの利用者が減らない要因だろう。
前出のSさんはこういう。
「毎日、バイクで通勤していると、週に1回は事故を目撃します。そのたびに、バイク通勤はやめようと思うんですが、1時間早く起きないといけないと思うと、結局、翌朝、アプリでバイクを呼んでしまう」
Sさんはいまもバイクタクシー通勤をつづけている。