ゼレンスキー大統領が「北朝鮮軍の一個大隊が全滅」と発表 訓練不足の北朝鮮兵は銃を乱射して同士討ち…ロシア兵捕虜も「正気の人間ではない」と証言
「銃口管理」ができない北朝鮮兵
デイリー新潮は昨年12月19日、「ロシア派遣の『北朝鮮兵』が味方を“誤射”も専門家は『当然の結果』…言葉の壁だけではない共同戦線を崩壊させる『3つの重大要素』とは」との記事を配信した。
ウクライナ国防省情報総局12月14日、通信アプリのテレグラムに「北朝鮮の兵士が味方を誤射し、8人の兵士が戦死した」と投稿した。北朝鮮軍の兵士はロシア軍の海兵隊と空挺部隊の一部に組み込まれ、誤射した相手はチェチェン共和国の特殊部隊アフマトだったという。
この時、専門家が注目したのは、「北朝鮮の兵士は“銃口管理”が全くできていない可能性がある」という点だった。軍事ジャーナリストのコメントを再録しよう。
《「軍隊というものは自軍だけの作戦行動でも常に同士討ちのリスクを抱えています。そのため防止策の1つに『銃口管理』の徹底があります。例えば4人の兵士が最前線で行動する場合、先頭の兵士は銃口を水平に向け、いつでも撃てる体勢を保持して歩きます。一方、残りの3人は誤射による同士討ちを防ぐため、銃口は地面に向けて歩くのです。普通の軍隊なら徹底した訓練を実施し、銃口管理を兵士の頭ではなく体に覚えさせます。ところがロシア軍は、兵士の動員が国民の反対から中止に追い込まれ、高額報酬で志願兵を集めています。ネパール人の応募も確認されているほどで、兵士としての練度は非常に低いと考えられます。北朝鮮軍の兵士も似たレベルのはずで、そのためにチェチェンの特殊部隊を誤射してしまったのでしょう」》
“弾よけ”に使われる北朝鮮兵
専門家の知見に基づく推定は、意外な関係者の証言で事実と確認された。現地メディア「RBCウクライナ」は12月22日、公式サイトに「ロシア兵捕虜がウクライナ戦争に派遣された北朝鮮兵を“彼らは無礼だ”と陳述('They're insolent': Russian POWs speak about North Koreans sent to Ukraine war)」との記事を掲載した。
「ウクライナ軍はロシア兵捕虜を尋問する際、動画を撮影しているそうです。RBCウクライナは軍関係者から、その動画を入手。記事によると捕虜は取り調べに『北朝鮮兵には武器、弾薬、食料などが優先的に供給され、自動小銃も機関銃も全て最新型』だと明かし、『自分たちには旧式の武器しか渡されていない』と証言しています。しかし真っ先に戦闘へ投入されるのは北朝鮮兵であり、ロシア軍が動くのはその後。捕虜は『前線で北朝鮮兵を見たが、多数の兵士が戦っている一方で、戦死者と負傷者も多かった』と述べ、北朝鮮兵がロシア兵の“人柱”になっている実態を暴露しました」(前出の記者)
ところが北朝鮮兵は自分たちがロシア兵の“楯”や“弾よけ”として使われても、何とも思っていないようなのだ。捕虜は「北朝鮮兵は無礼で愚かで、どんな場所にどんな手段で連れて行かれても気にすることがない。正気の人間ではない」と呆れている。
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