Number_i 元日の新曲リリースは不発 米音楽フェスの映像は“大幅カット” 描けぬ世界進出の見取り図
紅白では大はしゃぎ
昨年大みそかに放送されたNHK「第75回紅白歌合戦」を大いに盛り上げたのが、平野紫耀(27)、神宮寺勇太(27)、岸優太(29)の3人で結成したNumber_i(ナンバーアイ)だった。
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放送100年特別企画「歌って踊ろう!KIDS SHOW」ではME:I(ミーアイ)のKEIKO(清水恵子)とSHIZUKU(飯田栞月)、ILLIT(アイリット)のIROHA(イロハ)とMOKA(モカ)と一緒に「コンピューターおばあちゃん」をパフォーマンス。米津玄師(33)が作詞作曲した「パプリカ」を大勢の出演者で披露した際、平野は大はしゃぎで着ぐるみに抱きつき特大ジャンプを“ぶちかまして”会場の観客を喜ばせた。
そのNumber_iは同じくNHKが紅白に先駆けて放送した「NHKスペシャル 熱狂は世界を駆ける~J-POP新時代~」(12月22日放送)にも出演したが、意に反して専門家の間で物議をかもしてしまった。同局による番組紹介はこんな内容だった。
≪Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」はストリーミング再生回数が7億を突破。世界的ヒットの理由を徹底取材。世界最大級の音楽フェス「コーチェラ」で初の海外ライブに挑戦したNumber_i。独占インタで語った強い覚悟とは。さらに熱狂的な海外ファンを獲得する新しい学校のリーダーズの世界ツアーに密着。J-POPの現在地を描く≫
Number_iは“世界を熱狂”させている日本のアーティストとして紹介されていた。だが、このようなタイトルについて、海外事情に詳しい音楽ライターは疑問を呈する。
「確かにNumber_iは昨年4月に米カリフォルニア州で開催された世界最大級の音楽フェスティバル『Coachella Valley Music and Arts Festival 2024(コーチェラ)』で海外初ステージに挑み世界進出への1歩を踏み出しました。ただし、これはアジアのアーティストを支援する『88rising Futures』という枠組みで、日本からは新しい学校のリーダーズやAwich、YOASOBIも出演していました。
番組内で岸が『人生でいちばんと言ってもいいほどアウェーな環境』と言っていたように、カメラは会場を去っていく観客の姿も冷徹に捉えていましたね。瞬間的に米国iTunes総合チャート10位となりましたが、“世界を熱狂”というのは少々オーバーな表現でしょう」
旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)の男性アイドルグループ・King & Prince(キングアンドプリンス)を脱退したこの3人は、海外志向が強く世界進出を目標にしていることで知られている。
「3人はなぜ日本を飛び出し世界に挑戦するのか?」という番組サイドの質問に、平野は「ざっくりはしているですが、より多くの人に届けたいということですかね。年齢層も問わず、性別も問わず、国籍も問わず、より多くの人に1度聴いてもらいたいという目標なのかな」と回答。
岸は「泥臭くといいますか、いろいろなことに挑戦してみてもいいんじゃないかな」。神宮寺は「自分たちが発信したい音楽を発信して、自分たちが好きな音楽を出していきたい」と世界を目指すそれぞれの思いを明かしていた。
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