「生まれ育った町なのに、どこを歩いているかわからなくなる」 更地になった故郷を見つめる住職の葛藤【能登半島地震から1年】

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 能登半島をM7.6の大地震が襲ったのは、2024年1月1日。その8カ月余り後には、記録的豪雨にも見舞われた。大震災から1年、復興への道を歩み続ける能登の姿――。

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 石川県の観光名所の一つ「輪島朝市」。多くの人々のまぶたに焼き付いているのは、地震発生後の大火災で一面が焼け落ちた光景だろう。その地は、半年後の6月から始まった一帯の公費解体によって、ほぼ更地となっていた。

 そんな朝市は、車で5分ほど離れた商業施設「パワーシティ輪島ワイプラザ」の一部で「出張朝市」として7月より再開している。...

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