「裁判さえなければ復帰できる」と思っていたはず… 「松本人志」のテレビ起用に“局が及び腰”なワケ
“局が及び腰”なワケ
局が及び腰になるのには、理由がある。
「まず、SNSの“アンチ松本”の声を突破するのと、スポンサーへの説得に骨が折れるから。スポンサーにとって、大逆風の中、火中の栗を拾ってまで松本さんを起用するメリットがあるかといえば疑問です。もう一つは、松本さんの不在に業界も世間も慣れてきたこと。これは島田紳助さんのケースと一緒です。『酒のツマミになる話』で松本さんの後任をこなす千鳥のように、目覚ましい活躍を見せている後輩芸人がいますからね」(前出のプロデューサー)
思わぬ計算違いの続出で、にっちもさっちもいかない状態なのだ。
「『M-1』の世帯視聴率が、関東では昨年よりも0.8ポイント上がって18%、関西では2.5ポイント下がって25.5%でした」
とは、元MBSプロデューサーで、同志社女子大学学芸学部教授の影山貴彦氏。
関西では「M-1」離れ
「つまり、松本さんへの思い入れが強い人が多い関西では『M-1』から若干離れた傾向にあり、関東ではその反対だった。それほど、松本さんについてはいろいろな見方があります」(影山氏)
とした上で、
「松本さんは私の1歳年下で、世代でいえば完全にテレビっ子。ダウンタウン自体、テレビによって育てられたコンビです。YouTubeやネット配信番組などから復帰するという声もあるようですが、やっぱり一番望んでいるのはテレビ復帰でしょう」
大切なのは手順だ。
「業界のみならず世間を納得させるには、記者会見ではなくとも、まずは本人の生声で一件について説明責任を果たすべきです。また、復帰を焦るあまりに取った行動が裏目に出ないよう、2年3年のスパンで準備してもいいと思います」(同)
テレビに“とうとう出たね”と言われるには、まだ時間がかかりそうである。