メーガン妃が“再始動”も「現実離れ」「まるでおもしろくない」…Netflix新番組に米国で酷評が吹き荒れる理由

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「賢明なコンセプトではない」

 英米双方から噴出している予告編への批判を見ると、米国ではストレートに嫌悪感をあらわにした内容が目立つ。

「現実離れしている」とXで批判したのは、米国の有名司会者メーガン・マケイン氏。共和党議員の父を持つ彼女はメーガン妃の支持者だったが、メーガン妃が「王室を軽視したとき、世界中の人々と同様に私の意見も変わった」という。

 マケイン氏は「2日間で2度のテロ攻撃があり、大きな戦争が続き、米国人には食料品を買うお金がない。我々の国は今、怒りと不安と緊張の中にある」と続け、「ウィズ・ラブ、メーガン」は「賢明なコンセプトではない」と断言。「自分のエゴのためではなく、人を助けるために何かをすべきだ」と強く主張した。

 一昔前の米国なら高級なライフスタイルに憧れる余裕や希望があったものの、現在は貧富の差が広がり、国民は住宅費を中心とした物価高にあえいでいる。また新年早々に車突入とトラック爆発というテロ攻撃が連続で発生した。そんな中、高級店で食材を選び、庭の温室に用意した豪華なテーブルセットで友人をもてなす……といった番組を受け入れる余地を探すのはやや難しいだろう。

「明らかに『私、私、私』がテーマ」

 番組のつまらなさをストレートに指摘する声もある。NY発の飲食専門サイトEater は、「すでに飽き飽き」というタイトルのコラムで「信じがたいほど退屈な内容」と断じた。いわく「彼女が愛情を込めてニンジンを切ったり、夫とうっとり見つめあったりする様子を見るのは確かに素敵だが、番組としてはまるでおもしろくない」。

 さらには「マーサ・スチュワートやアイナ・ガーテンが教えてくれなかったことを教えてくれるの?」と、米国ライフスタイル界の大御所2人の名前を挙げた。もちろん「教えてくれないよね?」というニュアンスであることは言うまでもない。

 ネット上でも、調理中に白い服を着ていることや、黒のロングヘアをまとめていない点にお小言のような批判が飛んだ。対して、英国からの批判はいつものトーンで、どこか安定感すら漂っている。

「最もうわべだけのセレブの手習い」「明らかに『私、私、私』がテーマ」と英紙デイリー・メール電子版にコメントしたのは、王室評論家のリチャード・フィッツウィリアムズ氏。「すべてがとてもディズニー化されているように見える」と断じると同時に、メーガン妃が王室に貢献することをエリザベス女王は真に期待していたという事実を挙げ、王室離脱がなければ「もっと有意義な形で貢献できただろう」と現状を嘆いた。

 熱心なファンからは番組を歓迎する声も多数上がっているが、果たして再生数は上がるのか。Netflixとの契約更新の有無で答えは自然とわかるだろう。

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