子どもに中学受験をさせるなら「母親のキャリア」を真っ先に考えるべき…佐藤優氏が指摘する「中学受験」の本質的な問題とは

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ゲームは子どものコミュニケーションツール

 塾に関しては、

「新4年になる直前の2月から塾に行くためには、その前年から入塾してしまうのがよいでしょう。塾には復習方式と予習方式があるので、子どもの特性を見て決めましょう」

 習い事はどうするべきなのか。

「バイオリン、ピアノ、バレエなどを習っていれば、週に1回程度、難しいなら月に1度でもいいので継続することです。すると能力が維持されるので、社会に出てから役に立つ。英会話を習っている場合は3年間も放っておくと耳が悪くなってしまうので、できれば続けた方がいい」

 ではNintendo Switch(ニンテンドースイッチ)などのゲームはどうか。

「ゲームはいま子どものコミュニケーションツールなので無視できない。せめて、スマホゲームではなくて、スイッチにするのがベター。ただし、子どもの所有物にしないことです。つまり、親が貸与する形にする。ある時間から時間まで貸してあげている、ということにすれば、プレイ時間をコントロールできます」

中学受験というゲームに参戦できる経済力

 とした上で、中学受験に臨むにあたり、まずすべきことをこう説く。

「マンガ版『二月の勝者』を読むか、Huluのドラマ版を見て、その世界をまずは知ることです。その上で、金銭面も重要です。塾代や入学後の教育費も含めて、この中学受験というゲームに入るには1500万円以上を用意しないといけない。それがないのに、ゲームを開始してしまえば、途中で立ちゆかなくなります。経済力は何よりも大事な要素なんです」

 有料版「『もはや御三家と変わらない人気』近年の注目校の実名とは…過熱する『中学受験』親世代が知っておくべき『大学合格実績』『母親のキャリア』『コンサルと教育理念』の罠」では、過熱する中学受験について識者に取材し、近年の傾向や親の心構えはどうあるべきか、さらに、注目の学校についても紹介している。

デイリー新潮編集部

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