「オーバーツーリズム問題」に“二重価格”は有効も…日本人は「安い国」になった事実を受け入れられるか
もう京都には行きたくない
「衰退途上国」の円安国・日本を目指して多くの外国人観光客が訪れている。日本人からすると外食やホテル料金の値上がりが激しいと感じるが、外国人にとっては激安価格である。この30年間で、外国人の多くの所得が上がったが、我々日本人は上がっていない。むしろ下がった。
筆者(編集者・中川淳一郎)は、2000年からほぼ毎年タイへ旅行に行っていたが、現在の日本はちょうど15年前のタイのような空気感になっている。すなわち、外国人旅行客が「安いね~!」と高級ホテルに泊まり、高級レストランで食事をする中、地元民は安い食堂でメシを食べる。...