6年間で登録者数を49万人に増やすも突然「収益停止処分」…元ヤクザYouTuberが明かす「一芸だけで食っていける時代は終わりました」
「昔から口だけは達者だった」
収益化するために必要な条件、1000人登録、配信時間4000時間は1、2カ月くらいで達成。
「最初の入金は5000~6000円くらいだったような。登録者も5000人くらいまでは半年くらいで行きましたが、そこからはなかなか伸びなかった」
だが手応えは十分だった。“行ける”と踏んだ懲役氏は週3回程度の配信から毎日の配信に切り替えた。ネタが尽きてきたら、日々のニュースを絡ませ喋り続けた。
3年が経った頃には登録者数は10万人を突破。いつしかYouTube一本で食べていけるほどの収入を得るようになった。
「無職だったので時間は無限にあった。また喋るだけでロケにも行かないし、ゲストも呼ばない。コストもかかりませんでした」
成功したのは、口達者という特技があったからだと振り返る。
「それが無一文に落ちぶれていた元ヤクザ者に残っていた唯一の『芸』だったのです」
ある日突然、積み上げてきた登録者数が“パー”に
だが、順風満帆だった懲役氏の暮らしは昨年10月に一変する。
「ある朝、いつものように喋った内容を登録しようと思った時、異変に気づきました。登録画面から『収益』に関する項目がそっくり抜け落ちていたのです」
知らぬ間に運営側から「収益停止処分」を受けていたのだった。チャンネル自体はバンされておらずこれまで通りに配信はできたが、このままでは収入は一切入ってこない。ビジネスとしては無に帰した瞬間だった。
しかも理由が分からなかった。焦った懲役氏はサポートに理由や再開への道筋について問い合わせたが、
「『当社規定のコミュニティガイドラインに違反したから』としか返ってこない。どの動画が違反したとも教えてくれないのです」
結局、泣き寝入りするしかなく、6年間かけてコツコツと登録者数を49万人まで増やしてきたコンテンツは一夜にしてパーに。だが、幸いにも懲役氏はこのような不測の事態に備え「策」を打っていた。それがサブチャンネルである。
「こっちは生き残っていた。実はどちらかというとサブチャンネルの方が好き放題喋っていたので生き残った理由がいまだ不明なんです。ともあれ、本チャンネルでやっていた内容をサブに移行して今はなんとか凌いでいます。収益が停止した本チャンネルで『サブチャンネルに移行してください』と呼びかけ、2カ月間で2万人を移行させることができました」
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