なぜポール・マッカートニーは「スーツケース」の一番上に大麻を入れていたのか 世界を震撼させた「成田で現行犯逮捕」裏話

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スーツケースの一番上に大麻を入れていた

〈あれは、僕の人生最大の愚かな行為だった〉

 と、ポール・マッカートニーは2004年、イギリスの雑誌「Uncut」で、当時をこう回想している。

〈ニューヨークにいて、本当に良質のマリファナが手に入った。ちょうど日本に飛び立とうとしている時だった。吸引するようなものは何一つ持ち込めないことを僕は知っていた。でも、トイレに流してしまうにはあまりに上質だった〉

〈囚われの身になったことは、到底素晴らしいことだとは言えなかったが、仲間と一緒に歌を歌いながら気持ちを奮い立たせていたよ〉

 ポールは、親しくなった留置係に頼まれてサインをし、同時期に留置されていた男に背中の刺青を見せてもらった、と米テレビ局の記者に語ってもいる。

〈歌もみんなに聞かせてやった。「イエスタデイ」をね〉

「ポールはスーツケースの一番上に大麻を入れていた。要するに罪の意識はなかったんです。だから頼まれればサインもした。警視庁の留置係は、その後、処分されたと聞きました。うちの事務所でもナプキンなどにサインをもらった2人が口頭で厳重注意を食らっていました。そのナプキンは後で処分したそうです」(小林)

 あれから長い月日が流れ、リンダも成田税関の担当者やポールの取調べをした取締官も亡くなり、全ては「イエスタデイ」に――。

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 逮捕を経てもポールは日本を嫌うことなく度々来日。大の相撲ファンとして現地観戦する姿がニュースになったこともある。第1回【“マトリ”の事務所を取り囲んだファンが「イエスタデイ」を大合唱 ポール・マッカートニー「成田で大麻逮捕」秘話】では、取調べに応じた際の意外な態度などについて伝えている。

デイリー新潮編集部

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