「結婚してモチベーション低下」「通信相手は男性」 “スマホ使用問題”相次ぐ競馬界で「藤田菜七子」が引退に追い込まれたワケ

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“スマホ使用問題”の背景

 そもそも、若手ジョッキーによるスマホ使用問題が相次いで起きているのはなぜか。外部との通信が禁止されているならば、そもそも、なぜスマホを控室や、前日に宿泊する場所に持ち込むことができたのだろうか。

「実はJRAでは、開催期間中、騎手たちからスマホを取り上げることまではしていないのです。というのもスマホは、今やたんなる電話ではなく、プライバシーの宝庫となっており、個人にとってなにより大切なもの。さらに、通話以外にもさまざまな機能がある。事前にダウンロードした過去のレースの映像を見たいと申請を出せば、控室で視聴することも可能なのです」(スポーツ紙記者)

 競馬関係者が嘆息する。

「不正使用が発覚したのは、みんな“Z世代”ジョッキーです。もちろんルール違反はいけませんが、彼らからすると、常にスマホを手にしていないと、落ち着かない。いま起きていることをSNSに上げていくのが、もはや生活習慣になっているわけです」

 一方、主催者側としても、そう頭ごなしに叱れない事情もある。

「彼ら若手ジョッキーが、SNSなどで競馬関係の情報を逐一発信することで、競馬のイメージアップ、さらには新規の競馬ファン開拓にかなり寄与しているのです。さまざまなハードルはあるにせよ、規制を見直すというのも一つの手かもしれません」

 JRAは昨年11月末、藤田騎手の問題についてはなおも調査継続中だと明かしている。当人は軽い気持ちだったのかもしれないが、その代償はあまりに大きかった。

デイリー新潮編集部

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